ウィンドウのモデリング

ウィンドウアンテナの解析方法では、一体型ウィンドウアンテナがその動作環境の範囲で示す挙動を解析する際に金属要素のみをメッシングすることにより、必要な計算リソースを削減できます。この解析では、ウィンドウアンテナとその周辺環境の物理特性が考慮されます。

ウィンドウアンテナの解析では、次の物理特性が考慮されます:
  • 有限サイズのウィンドウ
  • 極端な湾曲ではない範囲で自由に湾曲したウィンドウ
  • 複数の誘電体ウィンドウ層(ガラスやプラスチックなどの誘電体材料)
  • 自動車の複数のウィンドウ(複数のガラス定義がサポートされています)
  • 車体
  • 実際の地面の存在

この解析はMoMに基づいており、マルチレベル高速多重極法MLFMM)と組み合わせて使用できます。この手法は、車体と金属アンテナ要素のみをMoMのメッシュで扱っているので効率的です。ウィンドウ層は離散化されません。

次のように、ウィンドウアンテナの多くの電磁特性を計算できます:
  • アンテナ上と車上の電流分布
  • 入力インピーダンスの帯域幅と散乱パラメータ
  • 近傍界分布と遠方界放射パターン


Figure 1. ウィンドウアンテナの例(左側)、および遠方界と近傍界の結果を表示した自動車の例(右側)。