OS-T:1560 3-RBODYを使った3ポイント曲げ

本チュートリアルでは、OptiStructを使ってRBODYによる接触を含む非線形大変位陰解法解析の実施例を示します。



図 1. FEモデル
以下のステップが含まれます:
  • モデルのHyperMeshへの読み込み
  • 接触とRBODYのセットアップ
  • 非線形解析のセットアップ
  • 結果のHyperViewでの表示

HyperMeshの起動とOptiStructユーザープロファイルの設定

  1. HyperMeshを起動します。
    User Profilesダイアログが現れます。
  2. OptiStructを選択し、OKをクリックします。
    これで、ユーザープロファイルが読み込まれます。ユーザープロファイルには、適切なテンプレート、マクロメニュー、インポートリーダーが含まれており、OptiStructモデルの生成に関連したもののみにHyperMeshの機能を絞っています。

モデルのオープン

  1. File > Open > Modelをクリックします。
  2. optistruct.zipファイルから自身の作業ディレクトリに保存した3Point_Bending_RBODY.hmファイルを開きます。モデルファイルへのアクセスをご参照ください。
  3. Openをクリックします。
    3Point_Bending_RBODY.hmデータベースが現在のHyperMeshセッションに読み込まれます。

モデルのセットアップ

プロパティの生成

  1. Modelブラウザ内で右クリックし、コンテキストメニューからCreate > Propertyを選択します。
    デフォルトのPSHELLプロパティがエンティティエディターに表示されます。
  2. NameにShellと入力します。
  3. Materialに、Unspecified > Materialをクリックします。
  4. Select Materialダイアログでを選択し、OKをクリックします。


    図 2. プロパティShellに材料steelを選択
  5. T(プレートの板厚)に、1と入力します。


    図 3. Shellの特性値
    新しいプロパティShellが2D PSHELLとして作成されています。
  6. Modelブラウザで、コンポーネントをクリックします。
    コンポーネント欄がエンティティエディターに表示されます。
  7. Propertyに、Unspecified > Propertyをクリックします。
  8. Select Propertyダイアログで、を選択し、OKをクリックします。
    コンポーネントFixed Cylinder1が同じ名称のプロパティで更新されており、現在は“Current Component”です(Fixed Cylinder1について下部右側のボックスを参照のこと)。このコンポーネントは板厚1.0のShellプロパティの定義を用いています。材料Shellがこのコンポーネントにより参照されています。


    図 4. コンポーネントFixed Cylinder1にプロパティShellを選択
  9. 同様に、Shellプロパティを他のコンポーネントに割り当てます。

セットの作成

  1. Modelブラウザで右クリックしコンテキストメニューからCreate > Setを選択します。
  2. NameにFixed Cylinder1 Surfと入力します。
  3. コンポーネントFixed Cylinder1を右クリックし、Isolate Onlyを選択します。
  4. SetsのFixed Cylinder1をクリックしてEntity Editor内のEntity IDsをクリックし、このセットに含める要素を以下の手順で選択します。


    図 5. Fixed Cylinder1に対応するセットのための要素の選択
    Selectionパネルが開きます。
  5. elems > displayedをクリックします。
    これで、コンポーネントFixed_Cylinder1に対応するすべての要素が選択されます。


    図 6. 要素選択パネル
  6. proceedをクリックします。
  7. 同様にして、Fixed Cylinder2およびPressing Cylinderという名称のセットを作成します。

剛体の作成

本ステップでは、コンポーネントFixed Cylinder1、Fixed Cylinder2およびPressing Cylinderを剛体として定義します。

  1. Modelブラウザで右クリックしコンテキストメニューからCreate > Rigid Bodyを選択します。
  2. NameにFixed Cylinder1 Surfと入力します。
  3. エンティティエディターReference Nodeをクリックし、節点181607を選択します。
    ヒント: 節点の位置を求めるために、モデルをワイヤーフレームに切り替えます。
  4. Element setsにSmall_Cylinder1を選択します。
  5. 同様に上記の手順を繰り返し、Fixed Cylinder2およびPressing Cylinderに剛体を作成します。
  6. Fixed Cylinder2に参照節点181608を選択します。
  7. Pressing Cylinderに参照節点181606を選択します。

セットセグメントの作成

後に接触グループの作成に使用される接触サーフェスを定義します。

  1. Modelブラウザで右クリックしコンテキストメニューからCreate > Set Segmentを選択します。
  2. NameにFixed Cylinder1 Surfと入力します。
  3. Entity EditorのElementsをクリックし、Bumper Beamと接触しているFixed Cylinder1に対応する要素を選択します。
    注: 選択パネルを必ずfacesからelementsに切り替えてください。
  4. 同様にして、Fixed Cylinder2Pressing CylinderおよびBumper Beamに接触サーフェスを作成します。

接触グループの作成

ここで接触グループが定義されます。

  1. Modelブラウザで右クリックしコンテキストメニューからCreate > Groupを選択します。
  2. NameにFixed Cylinder1-BumperBeamと入力します。
  3. Card Imageには、CONTACTを選択します。
  4. Property typeにSLIDEを選択します。
  5. PIDを展開し、Contact surfacesを選択します。


    図 7. 接触グループの作成
  6. 先に作成した接触サーフェスを選択します。
  7. Secondary Entity IDsに、Fixed Cylinder1を選択します。
  8. Main Entity IDsに、Bumper Beamを選択します。
  9. 同様にして、Fixed Cylinder2-Bumper BeamPressing Cylinder-Bumper Beamの間に接触グループを作成します。

荷重と境界条件の適用

次のステップでは、節点181607および181608はすべての自由度が拘束され、181606はx方向を除くすべての自由度が拘束されます。500Nの力が節点181606に付与されます。非線形解析に必要とされるその他の荷重コレクターも定義されます。

SPC荷重コレクターの作成

  1. Modelブラウザ内で右クリックし、コンテキストメニューからCreate > Load Collectorを選択します。
    デフォルトの荷重コレクターがエンティティエディターに表示されます。
  2. Nameにspcsと入力します。
  3. Constraintsをクリックし、Constraintsパネルを開きます。
  4. 節点181607181608を選択します。
  5. 全ての自由度を拘束し、値0.0を入力します。


    図 8. 選択された節点群の自由度をすべて拘束
  6. createをクリックします。
    これで選択された節点にこれらの拘束条件が付与されます。
  7. 同様に、節点181606を選択し、荷重がx-方向に付与できるよう、dof1の選択を解除します。
  8. createをクリックします。

Force荷重コレクターの作成

本ステップでは、荷重を付与する方法を示します。

  1. Modelブラウザ内で右クリックし、コンテキストメニューからCreate > Load Collectorを選択します。
  2. NameにForcesと入力します。
  3. BCs > Create > Forceをクリックし、Forceパネルを開きます。
  4. 節点181606を選択します。


    図 9. 円形(円の内側)選択ウィンドウの選択
  5. 座標系のトグルをglobal systemに設定します。
  6. vector definitionスイッチをクリックしてconstant vectorを選択します。
  7. magnitude =に500と入力します。
  8. magnitude =の下のdirection definitionスイッチをクリックし、ポップアップメニューからx-axisを選択します。


    図 10. 力に方向と大きさを割り当て
  9. createをクリックします。
    これで、節点181606に付与される与えられた大きさのx方向のポイント力が作成されます。
  10. returnをクリックし、メインメニューに進みます。

TABLED1カーブの作成

  1. Modelブラウザ内で右クリックし、Create > Curveを選択します。
  2. NameにTABLED1と入力します。
  3. Card Imageに、ドロップダウンメニューからTABLED1を選択します。
  4. Modelブラウザで、TABLED1カーブを右クリックし、からEditを選択します。

    x(1)欄に0.0と入力します。

    y(1)欄に1.0と入力します。

    x(2)欄に1と入力します。

    y(2)欄に1.0と入力します。

  5. Closeをクリックします。
    荷重の時刻歴を定義する荷重コレクターTABLED1が生成されました。

TLOAD荷重コレクターの作成

  1. Modelブラウザ内で右クリックし、Create > Load Collectorを選択します。
  2. NameにTLOADと入力します。
  3. Card Imageに、ドロップダウンリストからTLOAD1を選択します。
  4. EXCITEIDに、Unspecified > Loadcolをクリックします。
  5. Select Loadcolダイアログで、荷重コレクターのリストからForceを選択します。
  6. TIDにTABLED1を選択します。
  7. Closeをクリックします。

DLOAD荷重コレクターの作成

  1. Modelブラウザ内で右クリックし、Create > Load Collectorを選択します。
  2. NameにDLOADと入力します。
  3. Card Imageに、ドロップダウンリストからDLOADを選択します。
  4. S (scale factor)に1.0と入力します。
  5. Lに、先に作成されたTLOADを選択します。
  6. Closeをクリックします。

TSTEP荷重コレクターの作成

  1. Modelブラウザ内で右クリックし、Create > Load Collectorを選択します。
  2. NameにTSTEPと入力します。
  3. Colorをクリックし、カラーパレットから色を選択します。
  4. Card Imageに、ドロップダウンメニューからTSTEPを選択します。
  5. TSTEP_NUMに1と入力し、Enterを押します。
  6. Nに、タイムステップ数100を入力します。
  7. DTに、時間の増分0.1を入力します。
  8. W4に3e-5と入力します。
  9. Closeをクリックします。

NLPARM荷重コレクターの作成

  1. Modelブラウザ内で右クリックし、Create > Load Collectorを選択します。
  2. NameにNLPARMと入力します。
  3. Colorをクリックし、カラーパレットから色を選択します。
  4. Card Imageに、ドロップダウンメニューからNLPARMを選択します。
  5. NINCに10と入力します。
  6. DTに0.1と入力します。
  7. CONVにUPを選択します。
  8. TTERMに0.9と入力します。

NLADAPT荷重コレクターの作成

  1. Modelブラウザ内で右クリックし、Create > Load Collectorを選択します。
  2. NameにNLADAPTと入力します。
  3. Card Imageに、ドロップダウンメニューからNLADAPTを選択します。
  4. DTMAXに0.01と入力します。

NLOUT荷重コレクターの作成

  1. Modelブラウザ内で右クリックし、Create > Load Collectorを選択します。
  2. NameにNLOUTと入力します。
  3. Card Imageに、ドロップダウンメニューからNLOUTを選択します。
  4. NINTに200と入力します。
  5. SVNONCNVをアクティブにします。


    図 11. NLOUTカードの作成

CNTSTB荷重コレクターの作成

  1. Modelブラウザ内で右クリックし、コンテキストメニューからCreate > Load Collectorを選択します。
    デフォルトの荷重コレクターがエンティティエディターに表示されます。
  2. NameにCNTSTBと入力します。
  3. Card Imageには、CNTSTBを選択します。
  4. S0に0.01と入力します。

出力コントロールパラメータの定義

  1. Analysisページからcontrol cardsをクリックします。
  2. GLOBAL_OUTPUT_REQUESTをクリックします。
  3. DISPLACEMENT、ELFORCE、STRESSおよびSTRAINの下で、OptionをYesに設定します。
  4. returnを2回クリックし、メインメニューに進みます。

PARAMコントロールカードのアクティブ化

  1. AnalysisページからControl Cardsを選択します。
  2. Control CardsにPARAMを選択します。
  3. HASHASSMNLMON、およびUNSYMSLVをアクティブにし、YESと入力します。
  4. LGDISPをアクティブにし、1と入力します。

荷重ステップの作成

  1. Modelブラウザ内で右クリックし、Create > Load Stepを選択します。
    デフォルトの荷重コレクターがエンティティエディターに表示されます。
  2. NameにNLGEOMETRYと入力します。
  3. Select Loadcolダイアログで、荷重コレクターのリストからSPCを選択し、OKをクリックします。
    これで、上記で作成された境界条件が選択されます。
  4. Select Loadcolダイアログで、荷重コレクターのリストからDLOADを選択し、OKをクリックします。
    これで、上記で作成された境界条件が選択されます。
  5. 同様に、TSTEPNLPARMNLADAPT、およびNLOUTを選択し、対応する荷重コレクターを割り当てます。

ジョブのサブミット

  1. AnalysisページからOptiStructパネルをクリックします。

    OS_1000_13_17
    図 12. OptiStructパネルへのアクセス
  2. save asをクリックします。
  3. Save Asダイアログで、OptiStructモデルファイルを書き出す場所を指定し、ファイル名として 3Point_Bending_RBODY.hmと入力します。
  4. Saveをクリックします。
    入力ファイル欄には、Save Asダイアログで指定されたファイル名と場所が表示されます。
  5. export optionsのトグルをallにセットします。
  6. run optionsのトグルをanalysisにセットします。
  7. OptiStructをクリックし、ジョブをサブミットします。

結果の表示

  1. コマンドウィンドウにProcess completed successfullyというメッセージが現われたら、 HyperViewをクリックします。
  2. 結果を開き、100%載荷における変位とフォンミーゼス応力コンターをプロットします。
  3. ツールバー上でresultsContour-16(Contour)をクリックします。
  4. Result typeの下で、1つ目のドロップダウンメニューからElement Stresses (2D & 3D)(t)を選択します。
  5. Result typeの下で、2つ目のドロップダウンメニューからvonMisesを選択します。


    図 13. Contourパネル
  6. Contour panel内の欄が図 13内のものと一致することを確認し、Applyをクリックします。


    図 14. 解析についての変位と応力の結果