Phase 3: プライ積層順最適化

本アルゴリズムは、最適な積層順序がどうであるかのグローバルな見方を提供することを目的としています。プライの積層順序最適化用の入力デックoht_opti_ph2_shuffling.*.femは、これより前に行われた設計ステージで作成されています。

各プライバンドルはそれぞれ、板厚が製造可能な板厚(ここでは0.01)に等しい複数の層に分けられ、STACKカードがそれに従って更新されます。この設計フェーズでは、最適な積層順序を決定するために、複合プライがシャッフルされます。

設計性能が保持されることが重要です。したがって、最適化問題は、寸法最適化フェーズで定式化されたとおりに保持されます。下記の3つの製造性制約条件が適用されます:
  • 特定の配向の連続したプライの最大数が4を上回らない
  • レイアップの最も外側の4つのプライは、-45、0、45、90でなければならない

モデルの読み込み

  1. File > Import > Solver Deckをクリックします。
    Importタブがタブメニューに追加されます。
  2. File typeにOptiStructを選択します。
  3. Filesアイコンfiles_panelを選択します。
    Select OptiStruct Fileブラウザが開きます。
  4. 自身の作業ディレクトリに保存したoht_opti_ph2_shuffling.*.femファイルを選択します。モデルファイルへのアクセスをご参照ください。
  5. Openをクリックします。
  6. Import、続いてCloseをクリックし、Importタブを閉じます。

データベースの保存

  1. メニューバーFile > Save As > Modelをクリックします。
  2. Save Asダイアログでファイル名欄にoht_opti_ph3.hmと入力し、自身の作業ディレクトリに保存します。

設計変数の更新

  1. Optimization panelcomposite shuffleパネルをクリックします。
  2. reviewをクリックします。
  3. free-sizeを選択し、設計変数を確認します。
  4. parametersサブパネルを選択します。
  5. editをクリックします。
    DSHUFFLEカードが開きます。
  6. MAXSUCCを選択し、MSUCC欄に4と入力します。
  7. COVERを選択し、NUMBER_OF_VANG欄に4と入力します。
  8. DSHUFFLEカードエディターで、カードを編集します。
    1. VREP欄に1と入力します。
    2. VANG(1)欄に-45と入力します。
    3. VANG(2)欄に0と入力します。
    4. VANG(3)欄に45と入力します。
    5. VANG(4)欄に90と入力します。
    これで、積層構成の最も外側の層が、-45、0、45、90度のプライのセットの繰り返しを保持するよう設定されます。このプライセットは、積層板が対称性であるため、この最適化の両面に適用されます。
  9. returnをクリックし、エディターを終了します。
  10. updateをクリックし、設計変数を更新します。
  11. returnをクリックし、optimizationページに戻ります。

最適化の実行

  1. AnalysisページからOptiStructをクリックします。
  2. save asをクリックします。
  3. Save Asダイアログで、OptiStructモデルファイルを書き出す場所を指定し、ファイル名としてoht_opti_ph3と入力します。
    OptiStruct入力ファイルには、拡張子 .femが推奨されます。
  4. Saveをクリックします。
    入力ファイル欄には、Save Asダイアログで指定されたファイル名と場所が表示されます。
  5. export optionsのトグルをallにセットします。
  6. run optionsのトグルをoptimizationにセットします。
  7. memory optionsのトグルはmemory defaultにセットします。
  8. OptiStructをクリックして最適化を実行します。
    ジョブが完了すると、ウィンドウ内に次のようなメッセージが現れます:
    OPTIMIZATION HAS CONVERGED.
    FEASIBLE DESIGN (ALL CONSTRAINTS SATISFIED).
    エラーがある場合、OptiStructはエラーメッセージも出します。エラーに関する詳細は、テキストエディタでファイル oht_opti_ph3.outを開いて確認することができます。このファイルは同じディレクトリ内に.femファイルとして書き出されます。
  9. Closeをクリックします。
ディレクトリ内に作成されるデフォルトのファイルは以下の通り:
oht_opti_ph3.prop
寸法最適化について最終反復計算からの更新された特性データがすべて含まれるOptiStruct特性出力ファイル。
oht_opti_ph3.shuf.html
積層順最適化の履歴と積層積み重ねのビューを含んだHTMLファイル。

結果のポスト処理

インターネットブラウザで、oht_opti_ph3.shuf.htmlファイルを開きます。

プライは、繊維配向に基づきカラーコード化されています。列は、特定の反復計算におけるプライ順序のグローバルな傾向を表し、一番最後の列は最終ソリューションを示しています。

プライ順設計フェーズで、パートの重量は変更されていません。むしろ、最大なパフォーマンスが得られるように、プライは順序が変更されています。

すべての性能要件を満たした軽量の設計は適切で製造可能です。

os3400_ph3_stacking_complete
図 1. シャッフリング最適化の時刻歴