OS-E:0840 ラティス構造最適化

この例題では、静的に載荷された片持ち梁のラティス最適化を取り上げます。



図 1. 片持ち梁の有限要素モデル

モデルファイル

必要なモデルファイルのダウンロードについては、モデルファイルへのアクセスを参照してください。

この例で使用されているモデルファイルには以下のものが含まれます:

lattice.fem

モデル概要

片持ち梁にはその自由端に3つの異なる静的荷重(サブケース)が付与されています。図 1 図は、それらの位置、方向および大きさを示しています。

このモデルについての最適化D.R.C.Oセットアップは、設計空間に正しく関連付けされる設計変数(D)の生成を伴います。体積率および重み付きコンプライアンス応答(R)は、各サブケース中の構造の出力を監視するために生成されます。上限制約(C)20%が体積率応答に課されます。最後に最小化目的関数(O)が重み付きコンプライアンス応答に関連付けされます(剛性の最大化)。

ラティス最適化セットアップのPhase 1は、設計変数の“lattice optimization”オプションを有効化し、ラティスのタイプ、上限と下限、応力値および追加のパラメータ(OSSRMSH)を定義することから始まります。最適化の完了後、_lattice.femで終わるOptiStructモデルファイルが生成されます。これにはPhase 2に必要なセットアップが含まれます。Phase 2 aの完了後、_lattice_optimized.femで終わる最終OptiStructモデルファイルが生成されます。
FEモデル
片持ち梁
CHEXA
線形材料プロパティは:
MAT1
ヤング率
210,000
ポアソン比
0.3
密度(Rho)
7.85e-9
PSOLID
非設計空間(青色)
設計空間(赤色)

結果

Phase 1の間、下限パラメータを下回るソリッド要素はビーム要素(ラティス)に変換され、これらはソリッド要素と同じ節点位置を共有します。この節点の共有は、OSSRMESHパラメータを使用したソリッドメッシュの改良がより細かいラティス(図 2)を生み出す理由を説明しています。また、目的関数が重み付きコンプライアンスで応力の制約条件がPhase 2に引き渡される点に着目することが重要です。コンプライアンスの目的関数は重要です。その理由は、Phase 1がコンセプトの作成(荷重パスを見出し、ほとんどの設計材料を削除すること)に焦点を当てているからです。


図 2. ラティス構造上のOSSRMSHの比較

Phase 2セットアップファイル(“_lattice.fem”には、変換されたモデル(ソリッドからビームへ)および必要とされる寸法最適化パラメータが含まれています。セットアップがどれほど大きくより複雑になっているかにお気づきでしょう。節点があるだけと同じ量の設計変数が生成されています。各ビームについては、テーパリングを許可するため、各端に1つずつ、2つの設計変数の関係が生成されます。応力制約条件と追加のラティスパラメータ(座屈)はビーム応答に付与され、目的関数は体積の最小化に設定されています。応答の数が多いため、解析時間は長くかかります。

最終の.femファイルには、各端の直径を含んだDIM1およびDIM1Aと最適化されたビームプロパティが含まれます。反復計算0(最適化されていない)から最終反復計算(最適化済み)におけるモデルの応力結果を比較すると、どのように局部応力が除去され、応力の制約条件が満足されているかが分かります。