OS-E:0335 衝撃プレートからの音の放射の測定

衝撃プレートの陽解法解析で接触力を抽出し、その力を入力として周波数応答解析を行い、板による音の放射を検討します。

モデルファイル

必要なモデルファイルのダウンロードについては、モデルファイルへのアクセスを参照してください。

この例で使用されているモデルファイルには以下のものが含まれます:

  • Impact_Test.fem
  • Acoustic_Analysis.fem
  • Acoustic_Analysis.h3d
  • Compose_Script.oml

モデル概要

2つのプレート(図 1)は、1次CHEXA要素でメッシングされています。両プレートは全自由度において一端で拘束されており、上プレートに時間依存性の荷重が付与され、それによって下プレートに衝突しています。設定に対して陽解法解析を行い、出力として接触力を要求します。


図 1. 境界条件付き衝撃プレートの有限要素モデルと解析手順
周波数応答のセットアップは、衝撃プレートの周囲に滑らかな音響メッシュ(この場合は半球状の面を持つ円柱)を配置しています。音響メッシュ(円柱のサーフェス)の終端は無限境界要素となっています。周波数応答解析を行い、1.5mと2.5mの距離(マイクポイントの位置)で衝撃プレートから放射される音を測定します。


図 2. 周波数応答解析のための有限要素のセットアップ
材料プロパティ: ポリカーボネート(プレート)
ヤング率
1E+03 MPa
ポアソン比
0.4
密度
1E-09 ton/mm3
材料プロパティ:空気(音響メッシュ)
音速
343000 mm/s
密度
1.2E-12 ton/mm3

接触力変換(時間-周波数領域)

陽解法解析で得られた接触力は時間領域であるため、Composeスクリプトを使って時間領域の結果を周波数領域に変換します。これらの周波数依存力は、この衝撃現象による音の放射を確認する周波数応答モデルの入力として供給されます。


図 3. 時間-周波数領域の接触力変換

結果



図 4. マイクポイント(N1395)の音圧レベル. 音源から2.5mの距離で最大34.43DB


図 5. マイクポイント(N1396)の音圧レベル. 音源から1.5mの距離で最大38.41DB