OS-E:3025 制約されたビードパターンによるディスクのモーダル周波数の最適化

ビード化されたプレートを扱う際、1つのモーダル周波数について良好な補強パターンを得るのは困難です。これは、1方向に剛性を加えると、別方向の剛性が減じることがよくあるためです。

モデル概要

トポグラフィー最適化とパターングルーピングを併せて実行することにより、このタスクは大幅に簡易化され、良好な品質の結果が素早く生成されます。最適化のセットアップはすべて、HyperMeshOptimization panelおよびそのサブパネル群を使って行います。

薄いメタルディスクの最初の4つのモーダル周波数が、ビード補強パターンを使って最適化されます。ビード補強パターンに対し許容され得る制限を設ける様々な異なる製造手法が考慮されます。メタルディスクは中央に穴を有し、その位置で拘束されています(図 1)。

モデルの目的は、ディスクの最初の4つのノーマルモードの周波数の和を増加させることで、これは、WFREQ応答タイプを使って実行されます。WFREQ応答は、選択された周波数の固有値の逆数の和です。これは、後続のものより早いモードに、より高い重み付けを割り当てるために行われます。

最初に考慮される製造手法は、旋盤上でディスクを回転させるものです。これは、ビードの補強が円形となるよう制限します。円形のパターングルーピングタイプが定義されます。この設定用のDTPGカードは下に示すとおりです:

アンカー節点がディスクの中央に設定され、1つ目のベクトルはZ方向を指します。topographyサブパネルのBoundary skipオプションでSpcを選択することにより、中央のリング内の節点は設計領域から削除されます。有限要素モデルにこれ以上追加する必要はありません。

円形補強パターン手法のソリューションは、図 2に示すとおりです。OptiStructは、中央のリングからディスクの外側のエッジに向かって3/4辺りまで延びる1つの幅広のビードを生成します。補強パターンは、最初の3つのモードの周波数を倍以上にし、4つ目と5つ目のモードの周波数を75%以上増加させています。
考慮される2番目の製造手法は、放射状のビードのみでスタンピングするものです。このアプローチについてのトポグラフィーセットアップは、円形アプローチのそれとほぼ同じで、唯一、放射状パターングルーピングタイプを使用する点が異なります。この設定用のDTPGカードは下に示すとおりです:
放射状補強パターン手法のソリューションは、図 3に示すとおりです。OptiStructは、等間隔の8つの幅広な放射状ビードを生成します。ビードは高さいっぱいに描かれていない点にご留意ください。これは、高さいっぱいのビードは必ずしも最適ではないことを示します。この補強パターンもまた、最初の3つのモードの周波数を倍以上にし、4つ目と5つ目のモードの周波数を70%以上増加させますが、円形パターンほど効率的ではありません。
考慮される3番目の製造手法は、ビード形状に制約を設けないスタンピングです。このアプローチにパターングルーピングは定義されません。この設定用のDTPGカードは下に示すとおりです:
この設定のソリューションは、図 4に示すとおりです。OptiStructは、円形と放射状の補強パターンの組み合わせに見える補強パターンを生成しています。ディスクの内側には一連の放射状のビードが、外側には大まかな円形の補強が見られます。この補強パターンでは、比較される全てのパターンと比べ、モード周波数が最も増加しています。
デフォルトの補強パターンはほとんど対称を成しているため、ソリューションのクリーンアップには、周期対称パターンを使用することができます。周期対称定義に4つのウェッジを選択すると、デフォルトの設定で作成されるパターンと非常に近いものが得られます。周期対称パターングルーピングタイプが適用されます。周期対称法のDTPGカードは下に示すとおりです:
周期対称については、1つ目のベクトル(フィールド12、13、および14)と2つ目のベクトルの両方がディスクと同じ面に定義されます。アンカー節点は、容器の中央に位置します。この周期パターンは、それぞれが自身について対称である4つの対称ウェッジを持つよう設定されます。
周期パターングルーピングオプションのソリューションは、図 6に示すとおりです。OptiStructは、デフォルトのパターングルーピングパターンと非常に似通った補強パターン(ただし四つ折対称)を生成します。モード周波数は、デフォルトパターンのものより僅かに低くなっています。