有限要素解析の結果

有限要素解析で得られる主要な結果は、節点の変位と回転です。

応力、ひずみ、ひずみエネルギー密度などの要素の結果は、これらの結果から導き出されます。その他の結果には、要素力、MPC力、SPC力、節点力などがあります。

有限要素解析の結果は、グラフィックスツールを使用してポスト処理できます。

出力オプションの定義については、I/O Options Sectionを参照してください。結果ファイルの概要は、OptiStructによる結果出力にあります。

応力、ひずみ、および力の定義のその座標系定義に関する情報は、モデルの要素結果表示およびそれぞれの要素定義にあります。

変位

変位および回転は、線形静解析、および周波数応答解析で計算されます。さらに、周波数応答では、速度および加速度が計算されます。

ノーマルモード解析および座屈解析で得られる主要な結果は固有ベクトルです。ノーマルモード解析では、固有ベクトルは、質量マトリックスまたは最大のベクトル成分を基準に正規化されます。座屈解析では、常に最大のベクトル成分を基準に正規化されます。

変位、速度、加速度、および固有ベクトルは、節点における結果です。これらは、変形構造として、または非変形構造のコンターとしてプロットされます。HyperMeshHyperViewのように、変位をアニメーション表示できるポストプロセッサもあります。

応力

応力は、静解析における二次的な結果です。

切欠などの鋭角なコーナー、1点に集中した荷重条件と境界条件、または剛体要素などの周囲に発生する応力は、これらの部位の特異性により、高い精度での解析が困難なことがあります。これはOptiStructに限らず、有限要素法そのものが持つ問題です。このような部位では、メッシュを調整することで、応力予測を改善できる可能性があります。理論的に無限な応力を有限要素で予測することはできません。

応力は、主にガウス積分点で計算されます。これにより、最も正確な予測が得られます。ただし、要素応力、コーナー応力および節点応力が与えられます。

要素応力は、要素の重心で計算されます。要素応力をポスト処理するには、アサイン図を使用する必要があります。要素応力のコンターでは、要素の境界が不鮮明なため、極端な値が大幅に過小評価されます。

解析の対象となる応力は通常、構造の表面上に存在します。メッシュを改善することで、応力予測が改善されるだけでなく、応力評価ポイントの位置も変更されます。したがって、要素の表面上の応力を評価するには、3次元モデリングで膜要素を使用し、要素のエッジ上の応力を評価するには、2次元モデリングでロッド要素を使用することが一般的です。この方法では、境界に荷重がかかっていない状態で、応力が存在しない境界の条件が正しく考慮されます。このため、正確な結果が得られます。モデルにスキンを適用する方法では、プロットする必要があるのは膜の部分のみなので、ソリッドモデルのポスト処理を大幅に高速化できるという利点もあります。

アサイン図のほか、テンソルのプロットでも要素の応力を確認できます。テンソルのプロットは、主応力の方向を評価することで、構造内の荷重経路の評価を容易にします。

コーナー応力は、応力をガウスポイントから要素節点ポイントへ外挿することによって計算されます。コーナー応力は、コンター図にプロットされます。ソリッド要素のコーナー応力は、ノーマルモード解析については利用できません。

節点応力は、要素のコーナー応力の寄与を節点で平均化することによって計算されます。この平均化では、応力が存在しない境界の条件は考慮されません。また、異なる材料の接触面では、応力の急激な変化が見られることが普通ですが、このような接触面は応力が不明瞭なために正確には考慮されません。節点応力は、コンター図にプロットされます。

1次要素では、要素応力を超える正確さで節点応力が得られることはありません。2次要素では、上記の弱点を考慮し、要素応力に節点応力を加味することで、応力予測を改善しています。

ひずみ

ひずみは二次的な結果で、要素ひずみとして計算されます。

上記の要素応力での注意がここでも当てはまります。

ひずみエネルギー密度

ひずみエネルギー密度は、静解析、およびノーマルモード解析における二次的な結果です。

これらは、要素ひずみエネルギー密度として計算されます。上記の要素応力での注意がここでも当てはまります。

要素力、MPC力、SPC力、および節点力が、表形式で出力されます。