OS-E:0190 線形サブケースへの初期荷重としての大変位サブケース

初期荷重または初期応力線形解析は、初期荷重(プリロード)のかかった構造のあらゆるタイプの構造線形解析です。

STATSUB(PRELOAD)で指定された線形サブケースへの初期荷重として、大変位非線形サブケースを選択することができます。これは、非線形大変位サブケースの変形した形状を、後続の線形サブケースのために考慮に入れることになります。

モデルファイル

必要なモデルファイルのダウンロードについては、モデルファイルへのアクセスを参照してください。

この例で使用されているモデルファイルには以下のものが含まれます:

  • 53_Plate_LGDISP_Support_wPRELOAD.fem
  • 53_Disk_LGDISP_Support_wPRELOAD.fem

モデル概要

モデルAは、平均要素サイズ25のCQUAD4要素からなる寸法1000*200 mmの矩形プレートです。サブケース1については、負のZ方向に沿った0.02 MPaの圧力荷重を考慮しています。サブケース1は、後続の線形静的サブケースに対して、負のZ方向に0.02 MPaの圧力荷重とともに初期荷重とされています。

モデルBは、CHEXA要素からなる半径300mm、厚さ4mmの円形プレートです。サブケース1については、非線形静的解析を行うために、負のZ方向に沿って1.0 MPaの圧力荷重を考慮しています。サブケース1は、後続のモーダル周波数応答解析サブケースの初期荷重とされています。

材料プロパティは:
ヤング率
210 x 103 MPa
ポアソン比
0.3
初期密度
7.9 x 10-6 ton/mm3

結果

非線形大変位サブケースと線形静的サブケース。


図 1. モデルAの非線形大変位サブケース解
図 2. モデルAの初期荷重として非線形大変位サブケースを用いた線形サブケース解


非線形大変位サブケースでは節点23に最大変位293.5が、その後の線形サブケースでは最大変位187.7mmが観測されています。

非線形大変位サブケースとモーダル周波数応答サブケース。


図 3. モデルBの非線形大変位サブケース解
非線形大変位サブケースでは節点26で98.482mmの最大変位が、モーダル周波数応答サブケースでは節点20で0.01236mmの最大変位が観測されています。


図 4. モデルBの初期荷重として非線形大変位サブケースを用いたモーダル周波数応答サブケース解