OS-E:0185 ゴムリング自己接触を用いた衝突とスライド

この例題ではOptiStructを使用し、超弾性材料と接触を含んだ非線形大変位陰解法解析に用いられる自己接触を取り上げます。



図 1.

モデルファイル

必要なモデルファイルのダウンロードについては、モデルファイルへのアクセスを参照してください。

この例で使用されているモデルファイルには以下のものが含まれます:

rubber_ring.fem

モデル概要

変形したゴム製リングが平坦な剛体表面に置かれています。リングの上部に別の円形の剛体ローラーがあり、1つの点でリングと接触しています。接触は、リングの外側のサーフェスと剛体表面との間で定義されており、自己接触はリングの内側表面に定義されています。荷重は2つのステップで付与されます;1つ目のステップでは、円形のローラーが、リングの内側表面で自己接触が十分起こるよう押し潰されます。2つ目のステップでは、押し潰されたリングが平坦な剛体表面に沿って回転し、接触の領域がコンスタントに変化するよう、ローラーが同時に並進および回転させられます。ここで、非線形陰解法解析が実行されます。

モデルで使用されている要素の種類の詳細は、以下の通りです。
エンティティ
要素タイプ
ゴム製リング
ソリッド素子(1次)
ローラー
シェル要素(1次)
平坦なフロア
シェル要素(1次)
ローラーおよび平坦なフロアに使用されている材料(MAT1)の詳細:
ヤング率
210000 Nmm-2
ポアソン比
0.3
ゴムリングに使用されている材料(MATHE)の詳細:
ポアソン比
0.495
材料モデル
Arruda-Boyce

超弾性材料定数は、実行中に、MATHEエントリーのゴム材料のTAB1(単純引張/圧縮)、TAB2(二軸引張)、TAB4(せん断)の各定義済みデータのカーブフィッティングすることで得られます。

結果

図 2 は、円形ローラーが十分押し付けられた後のゴム製リングの変形形状を示しています。


図 2. 1つ目のステップ後のゴム製リングの変形形状
図 3 は、ローラーが同時に並進 / 回転された後の、押し潰されたゴム製リングの側面と平坦な剛体表面を示しています。


図 3. 2つ目のステップ後のゴム製リングの変形形状
図 4 は、ゴム製リングが押し潰され、平坦な剛体表面に沿ってスライディングした後のゴム製リング内の応力を示しています。


図 4. ゴム製リング内の応力