OS-T:2040 CWELD要素と1Dトポロジー最適化を用いたスポット溶接位置の最適化

本チュートリアルでは、1Dトポロジー最適化を実行します。使用されるモデルは、溶接されたシンプルなハット形部分です。溶接はCWELD要素を用いてモデル化されています。

最適化の目的は、3つの荷重ケースにおける重み付きコンプライアンスの合計を最小化することです。溶接コンポーネントの体積率は0.3に制限されます。設計空間は、スポット溶接コンポーネントです。

2040_initial_model
図 1.

HyperMeshの起動とOptiStructユーザープロファイルの設定

  1. HyperMeshを起動します。
    User Profilesダイアログが現れます。
  2. OptiStructを選択し、OKをクリックします。
    これで、ユーザープロファイルが読み込まれます。ユーザープロファイルには、適切なテンプレート、マクロメニュー、インポートリーダーが含まれており、OptiStructモデルの生成に関連したもののみにHyperMeshの機能を絞っています。

モデルのオープン

  1. File > Open > Modelをクリックします。
  2. optistruct.zipファイルから自身の作業ディレクトリに保存したhut.hmファイルを開きます。モデルファイルへのアクセスをご参照ください。
  3. Openをクリックします。
    hut.hmデータベースが現在のHyperMeshセッションに読み込まれます。

最適化のセットアップ

トポロジー設計変数の作成

  1. Analysisページからoptimizationをクリックします。
  2. topologyをクリックします。
  3. createサブパネルを選択します。
  4. desvar=欄にtplと入力します。
  5. type:をPWELDにセットします。
  6. プロパティセレクターを使って、PWELD_500を選択します。
  7. createをクリックします。
  8. returnをクリックします。

最適化の応答の作成

  1. Analysisページからoptimizationをクリックします。
  2. Responsesをクリックします。
  3. 体積率の応答を作成します。
    1. responses=欄に、Volfracと入力します。
    2. response typeの下で、volumefracを選択します。
    3. regional selectionをby entityno regionidに設定します。
    4. プロパティセレクターを使って、PWELD_500を選択します。
    5. createをクリックします。
  4. 重み付けコンプライアンスの応答を作成します。
    1. responses=欄に、wcompと入力します。
    2. response typeの下で、weighted compを選択します。
    3. loadstepsをクリックし、すべての荷重ステップを選択します。
    4. SUBCASE200とSUBCASE300の加重係数を100.0に変更します。
      これにより、2つの曲げ荷重ケースvs.ねじりの荷重ケースSUBCASE1(1.0のまま)の影響が増加します。
    5. returnをクリックします。
    6. createをクリックします。
  5. returnをクリックし、Optimization panelに戻ります。

設計制約条件の作成

  1. dconstraintsパネルをクリックします。
  2. constraints=欄にvolfracと入力します。
  3. response =をクリックしVolfracを選択します。
  4. upper boundの横のボックスにチェックマークを入れ、0.3と入力します。
  5. createをクリックします。
  6. returnをクリックし、Optimization panelに戻ります。

目的関数の定義

  1. objectiveパネルをクリックします。
  2. minが選択されていることを確認します。
  3. response=をクリックし、wcompを選択します。
  4. createをクリックします。
  5. returnを2回クリックし、Optimization panelを終了します。

最適化パラメータの修正

良好な結果を得るためには、一部の最適化パラメータを修正する必要があります。
  1. opti controlサブパネルをクリックします。
  2. DISCRT1D =の横のボックスにチェックマークを入れ、20.0と入力します。
    1D要素のみについて密度法のペナルティー係数を増加したことで、離散的な結果が得られます。
  3. OBJTOL =の横のボックスにチェックマークを入れ、1.e-5と入力します。
    収束をチェックする目的のトレランスを低くします。
  4. returnを2回クリックします。

最適化の実行

  1. AnalysisページからOptiStructをクリックします。
  2. save asをクリックします。
  3. Save Asダイアログで、OptiStructモデルファイルを書き出す場所を指定し、ファイル名としてhut_optと入力します。
    OptiStruct入力ファイルには、拡張子 .femが推奨されます。
  4. Saveをクリックします。
    入力ファイル欄には、Save Asダイアログで指定されたファイル名と場所が表示されます。
  5. export optionsのトグルをallにセットします。
  6. run optionsのトグルをoptimizationにセットします。
  7. memory optionsのトグルはmemory defaultにセットします。
  8. OptiStructをクリックして最適化を実行します。
    ジョブが完了すると、ウィンドウ内に次のようなメッセージが現れます:
    OPTIMIZATION HAS CONVERGED.
    FEASIBLE DESIGN (ALL CONSTRAINTS SATISFIED).
    エラーがある場合、OptiStructはエラーメッセージも出します。エラーに関する詳細は、テキストエディタでファイル hut_opt.outを開いて確認することができます。このファイルは同じディレクトリ内に.femファイルとして書き出されます。
  9. Closeをクリックします。

結果の表示

ここでは、新しいスポット溶接のコンフィギュレーションを可視化します。結果をポスト処理するために、溶接要素を密度別に異なるコンポーネントへソーティングします。
  1. メニューバーFile > Run > Command Fileをクリックします。
  2. Open Command Fileダイアログで、OptiStructランからのhut_opt.HM.comp.tcl出力ファイルを開きます。
    4つの溶接がDENS 0.9-1.0コンポーネントに、その他の溶接がDENS 0.0-0.1コンポーネントに示されます。
  3. 新しい溶接のモデルで再解析を行うには、単に密度の低いコンポーネント(DENS 0.0-0.1からDENS 0.8-0.9まで)の表示をオフにし、OptiStructパネルでexport options:をdisplayedにセットして、解析を再度実行します。

    2040_final_model
    図 2. 最終コンフィギュレーション