OS-E:3035 コントロールアームのサーフェスの最適化

トポグラフィー最適化は、シェルサーフェスにビードを作成する以上の応用がききます。基本的なトポグラフィーアプローチは、形状変数の大きな領域を含むあらゆるモデルに適用できるため、ソリッドモデルへの応用にも役立てることが可能です。

下記の例では、DTPGカードを使って形状変数を生成することにより、ソリッドパートの全体形状の最適化が行われます。

モデルファイル

必要なモデルファイルのダウンロードについては、モデルファイルへのアクセスを参照してください。

この例で使用されているモデルファイルには以下のものが含まれます:

solidarm.fem

モデル概要

下の図に示すとおり、ソリッドコントロールアームモデルは、トポロジー最適化結果をベースとしています。トポロジー最適化を使って基本的な材料レイアウトを作成した後、形状最適化を使って設計仕様に見合うようソリューションを微調整することができます。ただしこれは、手動で行うと非常に時間のかかる作業です。ソリッドパートのサーフェス全体について形状変数生成のプロシージャを自動化することで、OptiStructは形状最適化モデルの迅速なセットアップを可能にします。

top21
図 1. ソリッドコントロールアームの荷重と制約条件
ソリッドモデルのサーフェスを最適化するためにトポグラフィー最適化を使用するには、最適化されるべき領域をまずシェル要素で覆う必要があります(図 2の灰色の要素部分)。

top22
図 2. 部分的にシェル要素で覆われた(灰色部分)ソリッドコントロールアームモデル

結果

この例では、構造部材のサイドサーフェスが最適化されます。

シェル要素は、部材の側面に付加されます。これらの要素の法線ベクトルが内側を指すよう定義します。形状最適化の間にソリッド要素が逆さまにならないよう、DTPGカードでドロー高の値を設定します。逆さまになってしまった場合、OptiStructはエラーを呈し、最適化を中止します。コントロールアームがより大きく、またはより小さくなるよう、DTPGカード上で下限は–1.0に、上限は1.0に設定されました。

最適化の目的は、パートの質量を一定に保ちつつ、荷重ケースのコンプライアンスの重み付き合計を最小とするよう設定されています。

OptiStructは、リヤクロスバーの板厚を減少させ、両側の支柱の形状がC-セクションに似るように形作ります。前方の部材はより小さくなるよう、荷重のかかる領域に近づくにつれて先細になっています。

top23
図 3. サーフェスが最適化されたコントロールアームのOptiStructによるソリューション。薄くされるべき領域を赤色で表示。

top24
図 4. サーフェスが最適化されたコントロールアームのOptiStructによる非変形モデル。上からのビュー。

top25
図 5. サーフェスが最適化されたコントロールアームのOptiStructによるソリューション。上からのビュー。