パターン繰り返しおよびパターングルーピングと他の製造用制約条件との組み合わせ

パターン繰り返しは、モデルの中で同一または類似の設計とすることが必要な複数の部分を定義できる機能です。パターングルーピングは、特定のパターンで設計することが必要なモデルの単一部分を定義できる機能です。

パターン繰り返しおよびパターングルーピングは、ソリッド要素およびシェル要素と共に使用できます。これらはまた、最小部材寸法制約条件および最大部材寸法制約条件、型抜き方向制約条件、および(ある程度の)押し出し制約条件と併せて適用することもできます。可能な組み合わせは以下のとおりです。
  シェル要素 ソリッド要素
部材寸法制約 型抜き方向制約 押し出し制約
パターン繰り返し スケーリングなし Yes Yes Yes Yes 2
スケーリングあり Yes Yes Yes No 2
パターングルーピング 1平面に対する対称性 Yes Yes Yes 1 No
2平面に対する対称性 Yes Yes Yes 1 No
3平面に対する対称性 Yes Yes Yes 1 No
周期対称性 Yes Yes Yes 1 No

トポグラフィー最適化製造可能性

製造方法により、与えられた部品に適用できる補強パターンのタイプに制約条件を設定できます。

この例としては、連続的な断面が必要な流路、旋盤上で回転することが必要な円盤、ダイを移動することが必要な刻印などがあります。

トポグラフィー最適化でパターングルーピングオプションを使用することにより、これらの制約条件を考慮し、製造可能で補強パターンを持つ設計を生成できます。

パターン繰り返し

相似のトポグラフィーの配置を生成するために、異なる構造のコンポーネントをリンクできるようにする技法。

この目的を達成するには、メイン(旧称“マスター”)DTPGカードを定義し、このメインを参照する任意の数のセカンダリ(旧称“スレーブ”)DTPGカードを定義する必要があります。メインコンポーネントとセカンダリコンポーネントは、局所座標系(必須)およびスケーリング係数(オプション)で互いに関連付けられます。

パターングルーピングなどの製造用制約条件は、メインDTPGカードに適用します。これにより、これらの制約条件は自動的にセカンダリDTPG カードに適用されます。

パターン繰り返しを設定する手順は次のとおりです。
  1. メインDTPGカードを作成します。
  2. その他の製造用制約条件を必要に応じて適用します。
  3. メインDTPGカードに関連付けられた局所座標系を定義します。
  4. メインDTPGカードを作成します。
  5. セカンダリDTPGカードに関連付けられるた局所座標系を定義します。
  6. 必要に応じてスケーリング係数を適用します。
  7. 任意の数のセカンダリDTPGカードについて、手順4~6を繰り返します。

局所座標系

局所座標系は4つの点を与えることにより生成されます。これらのポイントは、座標を明示的に入力するか、既存の節点を参照することにより定義できます:
CAID
局所座標系のアンカーポイントを定義します。
CFID
X軸の方向を定義します。
CSID
XY平面を定義し、Y軸の正方向を指定します。
CTID
Z軸の正方向を指定します。
4番目の点を定義する方法によって、右手座標系と左手座標系のどちらも定義できるので、容易に反転パターンを生成できます。

patrep1
図 1.
または、CIDフィールドで既存の直交座標系を参照し、CAIDフィールドでアンカーポイントを定義して、局所座標系を定義することもできます。
注: CFIDCSIDCTIDおよびCIDを定義するフィールドを空白にしておくと、グローバル座標系がデフォルトで使用されます。ただし、アンカーポイントCAIDは必ず必要です。

スケーリング係数

X、Y、およびZ方向のスケーリング係数は、セカンダリDTPGカードごとに定義できます。これらの係数は必ず局所座標系に関連付けられます。局所座標系とスケーリング係数を適切に利用することにより、以図 2で示すように、さまざまな効果が得られます。

patrep2
図 2.

パターングルーピングオプション

トポグラフィー最適化では、70パターン以上のグルーピングオプションおよびバリエーションを使用できます。

主なカテゴリーの概要は以下のとおりです:
グルーピングパターンの変数 パターンオプション タイプ番号 必要なベクトル定義 内容
なし - 0 - 変数は点としてグループ化される
One plane symmetry - 10 One 変数は最初のベクトルに垂直な1平面に鏡面対称
Two plane symmetry - 20 Two 変数は最初のベクトルに垂直な平面、および2番目のベクトルに垂直な平面に鏡面対称
Three plane symmetry - 30 Two 変数は最初のベクトルに垂直な平面、2番目のベクトルに垂直な平面、および最初のベクトルと2番目のベクトルに直交するベクトルに垂直な平面の3平面に鏡面対称
Linear - 1 One 変数は最初のベクトルの方向に伸びる線としてグループ化される
+1 plane 21 Two 変数は2番目のベクトルに垂直な1平面に鏡面対称
+2 planes 31 Two 変数は2番目のベクトルに垂直な平面、および両方のベクトルの外積で得られるベクトルに垂直な平面の2平面に鏡面対称
Circular - 2 One 変数は最初のベクトルに垂直な平面にあるアンカー節点の周りの円としてグループ化される
+1 plane 12 One 変数は最初のベクトルに垂直な1平面に鏡面対称
Planar - 3 One 変数は最初のベクトルに垂直な平面としてグループ化される
+1 plane 13 One 変数は最初のベクトルに垂直な平面に鏡面対称
Radial 2D - 4 One 変数は最初のベクトルに対して垂直方向に放射状に伸びる線としてグループ化される
+1 plane 14 One 変数は最初のベクトルに垂直な平面に鏡面対称
+2 planes 24 Two 変数は最初のベクトルに垂直な平面、および2番目のベクトルに垂直な平面に鏡面対称
+3 planes 34 Two 変数は最初のベクトルに垂直な平面、2番目のベクトルに垂直な平面、および両方のベクトル(外積ベクトル)に直交する平面に鏡面対称
Cylindrical - 5 One 変数は最初のベクトルを中心軸とし、このベクトルに沿って伸びる無限長円柱としてグループ化される
Radial 2-D & Linear - 6 One 変数は放射状パターンおよび直線状パターンの組み合わせとしてグループ化される
+1 plane 26 Two 変数は2番目のベクトルに垂直な平面に鏡面対称
+2 planes 36 Two 変数は最初のベクトルと2番目のベクトルの両方に垂直な平面に鏡面対称
radial 3D - 7 - 変数はアンカー節点から放射状に広がる線にグループ化される
+1 plane 17 One 変数は最初のベクトルに垂直な平面に鏡面対称
+2 planes 27 Two 変数は最初のベクトルに垂直な平面、および2番目のベクトルに垂直な平面に鏡面対称
+3 planes 37 Two 変数は最初のベクトルに垂直な平面、2番目のベクトルに垂直な平面、および両方のベクトル(外積ベクトル)に直交する平面に鏡面対称
Vector defined - 8 - 変数は個々の節点のドローベクトルにより定義されるベクトルに沿ってグループ化される
+1 plane 18 One 変数は最初のベクトルに垂直な平面に鏡面対称
+2 planes 28 Two 変数は最初のベクトルに垂直な平面、および2番目のベクトルに垂直な平面に鏡面対称
+3 planes 38 Two 変数は最初のベクトルに垂直な平面、2番目のベクトルに垂直な平面、および最初のベクトルと2番目のベクトルに直交するベクトルに垂直な平面の3平面に鏡面対称
Cyclical 3 - 40.41 Two 最初のベクトルで定義される軸周りに変数周期的繰り返し
+1 plane 50.51 Two 変数は最初のベクトルに垂直な1平面に鏡面対称
+ linear 60.61 Two 変数は最初のベクトルの方向に伸びる線としてグループ化される、周期的繰り返し
+ radial 70.71 Two 変数は最初のベクトルに対して垂直方向に放射状に伸びる線としてグループ化される、周期的繰り返し
+ radial & linear 80.81 Two 変数は放射状パターンおよび直線状パターンの組み合わせとしてグループ化される、周期的繰り返し
これらのオプションをシェルモデルおよびソリッドモデルで使用すると、製造用制約条件に従い、部品の形状に適した補強パターンを生成できます。パターングルーピングオプションの例は、下記のセクションで示されています。
  1. スポット溶接チューブ断面の最適化
  2. 制約されたビードパターンによるディスクのモーダル周波数の最適化
  3. 圧力容器の複数平面による対称性補強の最適化
  4. 型打ちされたハット型部材断面の形状最適化
  5. ソリッドコントロールアームの形状最適化
  6. ソリッドブロックから設計コンセプトを引き出すためのトポグラフィー最適化の使用

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変数にパターングルーピングが選択されていない場合、OptiStructは設計変数領域全体に環状のビード変数定義を自動的に作成します。



図 3. TYP=0: 対称なし

2平面

2平面の対称性(TYP=20)の場合、下に示すとおり、対称面は1つ目と2つ目の両ベクトルに垂直に定義されます。

2つ目の節点は、1つ目のベクトルによって定義される面内にある必要はなく、OptiStructは、1つ目のベクトルによって定義された面に2つ目の節点(またはベクトル)を投影することによって、2つ目のベクトルを計算します。


図 4. TYP=20: 2平面対称

Three Planes

3平面の対称性(TYP=30)の場合、対称面定義は2平面の対称性の定義と同じで、3つ目の面は1つ目と2つ目の面に垂直に、アンカーポイント位置に配置されます。



図 5. TYP=30: 3平面対称

One Plane - Simple Symmetryオプション

1平面の対称性(TYP=10)の場合、面は1つ目のベクトルに垂直に定義され、アンカー節点上に位置します。



図 6. TYP=10: 1平面対称性

Linear

linearパターングルーピングでは、OptiStructにパートの全長に沿って指定の方向にビードを作成させることが可能です。

これは、一定の断面を保持する必要のある押し出しパートの形状を最適化する場合におおいに役立ちます。また、パートがダイから生成され得るようビードが上部から下部まで存在しなくてはならない成形プレートの側壁を最適化する際にも非常に有益です。板厚の端から端までの全ての節点の動きを変数がコントロールする必要のあるソリッドモデルにおいても、linearパターングルーピングが大変便利です。

linearパターングルーピング(TYP=121、または31)の場合、OptiStructは、1つ目のベクトルと平行なラインに沿った形状変数を生成します。これらの形状変数は、最小ビード幅パラメータと等しい幅を有しますが、長さには制限がありません。シンプルなlinearパターングルーピングの場合、アンカーポイントと1つ目のベクトルは、任意の場所に位置することが可能です。


図 7. TYP=1: linearパターングルーピング
1平面または2平面線形対称定義の場合、アンカーポイントは、対称面に位置します。1平面linear対称定義(TYP=21)の場合、2つ目のベクトルが対称面を定義します(1つ目のベクトルは既にパターンの方向の定義に使用されているため)。


図 8. TYP=21: 1平面linear対称
2平面対称定義(TYP=31)の場合、下に示すとおり、対称面は2つ目のベクトル、および1つ目と2つ目のベクトルの外積により定義されます(図 9)。パターンは1つ目のベクトルの方向に自動的に対称となるため、3平面のlinearパターングルーピングは存在しません。


図 9. TYP=31: 2平面linear対称

Circular

circularパターングルーピングでは、OptiStructに、ユーザー定義の軸周りに同心円を成すビードを作成させることが可能です。

これは、旋盤上で回転するパートのような円形の補強パターンを有する必要のある円形形状の最適化に非常に役立ちます。

circularパターングルーピング(TYP=2または12)の場合、OptiStructは、1つ目のベクトルによって定義された軸周りの円を成す形状変数を生成します。これらの円形ビードは、最小ビード幅パラメータに等しい幅を有します。アンカーポイントは任意の場所に位置することが可能ですが、1つ目のベクトルは、円形ビードに希望される中心軸と同一線上になければなりません。シンプルなcircularパターングルーピング(TYP=2)を下に示します:


図 10. TYP=2: circularパターングルーピング
1平面circularパターングルーピング(TYP=12)の場合、環状パターンは、アンカーポイント位置にあり、1つ目のベクトルによって定義される平面について反映されます。1平面circular対称定義は、対称面を挟んで上と下の等距離の節点が同じ変数にグループ化されることを確実にします。


図 11. TYP=12: 1平面circular対称

Planar

planarパターングルーピングでは、OptiStructに、指定の平面内にあるアクティブな節点の基底ベクトルをまとめる変数を作成させることができます。

これは、不均等なパートを横切って固定方向に延びるビードを形成する場合や、ソリッドモデルで断面形状内における変化を制御するために非常に役立ちます。

planarパターングルーピング(TYP=3または13)の場合、OptiStructは、1つ目のベクトルによって定義される一連の平行な平面形状変数を生成します。これらの形状変数は、最小ビード幅パラメータと等しい幅を有しますが、長さには制限がありません。planarパターングルーピングによって形成されたビードは、垂直コーナーに変わることが可能です。シンプルなplanarパターングルーピングの場合、アンカーポイントと1つ目のベクトルは、任意の場所に位置することが可能です。


図 12. TYP=3: シンプルなplanarパターングルーピング
1平面のplane対称定義(TYP=13)の場合、面は、アンカーポイントが位置する面について対称となります。2面または3面のplane対称定義の必要はありません。


図 13. TYP=13: 1平面planar対称

Radial 2D

radial (2D)パターングルーピングでは、OptiStructに、中心軸から外側に向けて放射線状に延びるビードを作成させることができます。

これは、放射状の補強が求められる環状のパートの最適化に非常に役立ちます。

radial (2D)パターングルーピング(TYP=41424、および34)の場合、OptiStructは、1つ目のベクトルによって定義された中心軸から放射状に延びる形状変数を生成します。中心軸から最も近いポイントにある放射状ビードは、最小ビード幅パラメータに等しい幅を有します。ビードの幅は、中心からの距離が大きくなるにつれて増加します。ビードの長さに制限はありません。アンカーポイントは任意の場所に位置することが可能ですが、1つ目のベクトルは、放射状ビードに希望される中心軸と同一線上になければなりません。シンプルなradial (2D)パターングルーピング(TYP=4)。


図 14. TYP=4: シンプルなplanarradial (2D)パターングルーピング
1平面radial (2D)パターングルーピング(TYP=14)の場合、放射状パターンは、アンカー節点位置にあり、1つ目のベクトルによって定義される平面について反映されます。1平面radial対称定義は、対称面を挟んで上と下の等距離の節点が同じ変数にグループ化されることを確実にします。


図 15. TYP=14: 1平面radialパターングルーピング
2平面および3平面radial (2D)パターングルーピング(TYP=24および34)の場合、下に示すとおり、2つの対称面は1つ目と2つ目のベクトルによって決定されます。


図 16. TYP=24: 2平面radial (2D)パターングルーピング


図 17. TYP=34: 3平面radial (2D)パターングルーピング

Cylindrical

cylindricalパターングルーピングでは、OptiStructに、円筒状サーフェスに沿ったアクティブな節点の基底ベクトルをまとめる変数を作成させることができます。

これは、ソリッドモデルの板厚の端から端までcircularパターングルーピングを並べるような場合に非常に役立ちます。

cylindricalパターングルーピング(TYP=5)の場合、OptiStructは、1つ目のベクトルについてそれに平行に、同心円状の一連の円筒を生成します。cylindricalパターングルーピングは基本的に、circularパターングルーピングと組み合わされたlinearパターングルーピングです。アンカーポイントは任意の場所に位置することが可能ですが、1つ目のベクトルは、希望される円筒の中心軸と同一線上になければなりません。

Radial 2DおよびLinear

radial linearパターングルーピングでは、OptiStructに、中心軸から放射状に延びる面に沿ってアクティブな節点の基底ベクトルをまとめる変数を作成させることができます。

これは、ソリッドモデルの板厚の端から端までradialパターングルーピングを並べるような場合に非常に役立ちます。

radial linearパターングルーピング(TYP=6)の場合、OptiStructは、1つ目のベクトルから放射状に延び、同じ平面内にある一連の平面を生成します。radial linearパターングルーピングは基本的に、radialパターングルーピングと組み合わされたlinearパターングルーピングです。アンカーポイントは任意の場所に位置することが可能ですが、1つ目のベクトルは、放射状平面に希望される中心軸と同一線上になければなりません。

radial linearパターングルーピング(TYP=26および36)の1平面および2平面は、対称面を定義するために2つ目のベクトルを使って作成することができます。対称面は、2平面および3平面対称radial定義の場合と同様に割り当てられます。

radial 3D

radial (3D)パターングルーピングでは、OptiStructに、中心点から放射方向のアクティブな節点の基底ベクトルをまとめる変数を作成させることができます。

これは、ソリッド要素で球形のモデルを最適化する場合に非常に役立ちます。

radial (3D)パターングルーピング(TYP=71727、および37)の場合、OptiStructは、アンカー節点によって定義された中心点から放射状に延びる形状変数を生成します。中心軸から最も近いポイントにある放射状ビードは、最小ビード幅パラメータに等しい幅を有します。ビードの幅は、中心からの距離が大きくなるにつれて増加します。ビードの長さに制限はありません。アンカーポイントは任意の場所に位置することが可能ですが、球の中心位置が理想的です。

1平面、2平面および3平面radial (3D)対称定義用の平面は、radial (3D)パターングルーピング(TYP=1020、および30)なしの1平面、2平面および3平面plane対称定義と同様に形成されます。

Vector Defined

vector definedパターングルーピングでは、OptiStructに、節点の個々のドローベクトルの方向と大きさにしたがってグループ化された変数を作成させることができます。

このパターングルーピングオプションは、線形ベクトルはモデル全体について一定ではない点を除くと、linearパターングルーピングと同様です。各節点についてのドローベクトルの方向は、全体線形ベクトルの代わりに変数グルーピングを決定するために使用されます。また、linearパターングルーピングオプションとは異なり、ビードの長さは無限ではありません。ビードの長さはグリッドについてのドローベクトルの大きさと同じです。このパターングルーピングオプションは、不定形のソリッドモデルの形状を最適化する際に非常に効果的です。

vector definedパターングルーピング(TYP=81828、および38)の場合、OptiStructは、モデル内の均等に間隔がとられた節点について円筒状領域内にあるアクティブ節点の基底ベクトルをまとめることにより、形状変数を生成します。1つの選択された節点について、影響を受ける円筒状ゾーンが、最小ビード幅とドロー角度パラメータ、選択された節点についてのドローベクトルの2倍により定義され、ドローベクトルの方向に定められた長さによって定義される半径周りに作成されます(図 18)。


図 18. Vector Definedパターングルーピング

ソリッドモデルについては、内部節点がそれらに関連付けされたドローベクトルを有する場合、内部節点は、サーフェス節点と共に移動します。これにより、受容され得るメッシュ品質を保持しつつ、ソリッドパートのサーフェスから内側および外側に向かう大規模な基底ベクトルが可能となります。

vector definedパターングルーピングを効果的に使用するには、モデル内のすべての節点について基底ベクトルを作成する必要があります。サーフェス節点のみについて基底ベクトルが定義される場合、変数が内側に向け摂動するのであれば、これらの節点は、節点の2番目の層を通過して終わる可能性があります。このパターングルーピングオプションを使用する最良の方法は、ソリッドモデル内のすべての節点を中心に向けて均等につぶし、次に、その設計変数についてDESVAR位置を指すDTPGカードを作成することにより、1つの設計変数を作成します。

Cyclical

cyclicalパターングルーピングでは、OptiStructに、ユーザーが(UCYCフィールドで)決定する回数だけ繰り返す、中心軸周りの一連の対称形状変数を作成させることができます。

これは、対称状に周期的に繰り返される荷重にマッチする円形プレート内に補強パターンを割り当てたいような場合に役立ちます。

cyclicalパターングルーピング(TYP=40および41)の場合、OptiStructは、1つ目と2つ目のベクトルの外積によって定義される軸周りの一連の対称形状変数を作成します。回転軸は、アンカーポイントに位置します。1つ目のベクトルは、周期ウェッジの片側を成す1つの平面を定義します。周期ウェッジのもう一方の側は、繰り返しの角度により定義されます。図 19 は、“ウェッジ”が3つのcyclicalパターングルーピングを示しています。


図 19. TYP=40: 3回繰り返しのcyclicalパターングルーピング

OptiStructでは、フィールド30(UCYC)に希望するウェッジ数を入力することにより、任意の数の繰り返し周期ウェッジが可能です。OptiStructは、式360.0度 / UCYCに従い、繰り返し角度を内部的に計算します。例えば、UCYCを3に設定するとそれぞれが120.0度である3つのウェッジ、UCYCを6に設定するとそれぞれが60.0度である6つのウェッジとなります。

また、周期的な繰り返しをそれら自体の中で対称になるようコントロールすることも可能です。これは、‘1’で終わる周期TYPオプション(41516171、および81)の1つを選ぶことによって実行されます。symmetric wedgeオプションが選択されていると、OptiStructは各ウェッジをその中心線に対して対称とします。‘0’で終わる周期オプション(40506070、および80)のいずれかを選択すると、ウェッジは非対称となります(図 20および図 21)。


図 20. UCYC=5とした場合のTYP=40(非対称)


図 21. UCYC=3とした場合のTYP=41(対称)

cyclicalパターングルーピングのその他のフォーム

OptiStructは、1平面対称定義、linearパターングルーピング、radialパターングルーピングおよびradial linearパターングルーピングとcyclicalパターングルーピングとの組み合わせをサポートします。各オプションは、繰り返し角度を表わす数字が追加された異なるベースTYP番号で指定されます。

1平面cyclicalパターングルーピング(TYP=50および51)の場合、周期パターンは、アンカー節点位置にあり、1つ目のベクトルによって定義される平面について反映されます。1平面cyclical対称定義は、対称面を挟んで上と下の等距離の節点が同じ変数にグループ化されることを確実にします(図 22)。


図 22. TYP=50: 1平面cyclical対称定義(3ウェッジ)
linearパターングルーピング(TYP=60および61)の場合、OptiStructは、1つ目と2つ目のベクトルの外積に平行なラインに沿った形状変数を生成します。これらの形状変数は、最小ビード幅パラメータと等しい幅を有しますが、長さには制限がありません。線形的に描かれた形状変数の全体の長さは、周期対称性となります。


図 23. TYP=60: linear cyclicalパターングルーピング(3ウェッジ)
radial cyclicalパターングルーピング(TYP=70および71)の場合、OptiStructは、1つ目のベクトルによって定義された中心軸から放射状に延びる形状変数を生成します。放射状ビードは、最小ビード幅パラメータと等しい幅を有しますが、長さには制限がありません。ビードの幅は、中心からの距離に依存して変化することはありません。放射状に描かれた形状変数の全体の長さは、周期対称性となります。


図 24. TYP=70: linear cyclicalパターングルーピング(3ウェッジ)

radial linear cyclicalパターングルーピング(TYP=80および81)の場合、OptiStructは、1つ目のベクトルから放射状に延び、同じ平面内にある一連の平面を生成します。radial linear cyclicalパターングルーピングは基本的に、radialパターングルーピングと組み合わされたlinear cyclicalパターングルーピングです。放射状に描かれた形状変数の全体の長さは、周期対称性となります。

1 パターングルーピングは型抜き方向制約条件と組み合わせることができますが、製造可能な設計とするには注意が必要です。
2 抽出の場合、パターン繰り返しは異なるコンポーネントについて同じ断面を生成します。したがって、この組み合わせではスケーリングは指定できません。
3 周期対称性については、その周期の繰り返し回数(すなわち繰り返し角度)が、UCYCパラメータ(フィールド 30)で制御されます。周期対称性で選択されたTYPオプションが、40、50、60、70、または80の場合、周期的繰り返しパターンは非鏡面対称となります。周期対称性で選択されたTYPオプションが、41、51、61、71、または81の場合、周期的繰り返しパターンは鏡面対称となります。