固有値解析の実行

モーション解析ツールのモーション実行設定を使用して、固有値解析を定義して実行します。

MBDモデルは、状態空間マトリックス形式でモデルを表す目的で、あるいは複雑な固有データとして線形化できます。状態空間マトリックス表示は、通常、モデル交換の準備として行われます。ABCDE状態空間マトリックスはAltair Compose、Altair Activateなどの他のシミュレーションソフトウェアツールにインポートできます

固有値解析は、MBDシステムの安定性を調べるために使用でき、線形化システムの固有値(固有振動数と減衰特性)および固有ベクトル(各周波数に関連する振動モード)の計算です。

固有値解析と状態空間マトリックス表示の両方を表示することで、システム、その固有振動数、安定性、動的特性についてより多くの情報を得ることができます。

固有値解析を実行する:

  1. モーション解析ツールにカーソルを合わせ、モーション実行設定 サテライトアイコンをクリックします。


  2. タイプで固有値解析を選択する。(この選択に基づいて、ウィンドウに表示されるオプションが変わります)。
  3. 動作点で、平衡時チェックボックスを選択して、静的解析の終了時に線形化を実行します。初期状態で線形化を実行するには、このチェックボックスの選択を解除します。
  4. シェブロン をクリックし、固有値解析設定を表示および指定します。(詳細は、以下を参照してください。)
  5. モーション解析の実行ウィンドウで、必要に応じて、その他のオプションを設定します
  6. 実行をクリックします。

固有値解析設定

固有解析設定には、固有モード、減衰、遮断周波数、エネルギー分布の書き出し、および状態空間マトリックスのオプションがあります。

固有モード
オンにすると、Inspire Motionは、固有振動数と減衰比を持つ複素数形式の固有モードなど拡張子.eigの付いたテキストファイルを書き込みます。.eigファイルの内容は、モーション結果を確認するときにアニメーションツールバーの アイコンをクリックすると、表形式で表示できます。
減衰の無効化
このオプションを選択すると、システムのすべての荷重要素の減衰が無効になります。
遮断周波数
高めの周波数を設定することで、より高い周波数に関連するモード形状の表示をスキップすることができます。
エネルギー分布の書き出し
計算された各モードの運動エネルギー分布の情報を含むHTMLファイルを生成します。このファイルは、モーション結果を確認しているときにアニメーションツールバーの アイコンをクリックすると、システムブラウザで表示されます。(ファイルには、モーション解析ツールの実行フォルダを開くアイコンからもアクセスできます)。
状態空間マトリックス
システムのABCDEマトリックス表示をOML形式のテキストファイルとして生成します。マトリックスは、制御システム設計ツールまたはAltair ActivateやAltair Composeなどの他のシステム解析ソフトウェアで使用できます。

プラント入出力の選択

プラント入力とプラント出力の選択は、Inspireで自動的に行われます。

  • 任意の測定(長さと角度)は、常に次のようなキネマティック状態出力を追加します。
    • 任意の長さ測定の変位、速度、加速度
    • 任意の角度測定の内角と内角速度
  • どんなモーターやアクチュエーターでも、該当するプラントへの信号を生成がチェックされていれば、キネマティック出力チャンネルと入力状態が生成されます。
    • 出力:
      • 変位
      • 速度
      • 加速度
      • 目的の信号
    • 入力:
      • コマンド信号
      • 制御システムソフトウェアがモーターのコマンド信号を上書きするための上書き信号
  • ねじりばねとコイルスプリングは、次の入力および出力を生成します。
    • 出力:
      • 変位
      • 速度
    • 入力:
      • 剛性力
      • 剛性上書きスイッチ
      • 減衰力
      • 減衰力上書きスイッチ