締結と穴拘束

Inspire 締結や円筒穴サポートに荷重を拘束して構造内の荷重分布を改善する機能が搭載されています。

構造内のボルト、ねじ、円筒穴サポートなどのすべての結合で最大荷重を均等に分布または制限することが、良い設計手法の共通の目標です。形状や荷重で構造が複雑になると、この目的の達成が難しくなる可能性があります。1つのアプローチは、トポロジー最適化を使用して材料を再分布して直接荷重パスから離し、十分に活用されていない締結により多くの適用荷重がかかるようにすることです。これは、プロパティエディターで最適化のプロパティを設定して行えます。



図 1. 最適化のプロパティ

最適化のプロパティ

以下に、締結最適化のプロパティの一覧と、その適用先のオブジェクトタイプ(括弧内に示す)を示します。F3を押してプロパティエディターを開きます。

可能にする(締結、円筒穴サポート)
選択した締結または円筒穴サポートの最適化を可能にするために選択します。
許容可能な荷重の自動計算(締結、円筒穴サポート)
この値を選択解除して、許容軸力およびせん断力を手動で入力します。
許容軸力(締結、円筒穴サポート)

降伏応力と穴の面積に基づいて、Inspireは、締結または円筒穴サポートの最大許容応力を自動的に判別します。許容可能な荷重の自動計算を選択解除すると、許容軸力の手動入力が可能になります。

許容せん断力(締結、円筒穴サポート)

Inspire 締結または円筒穴サポートの最大許容荷重を自動的に判別します許容可能な荷重の自動計算を選択解除すると、許容せん断力の手動入力が可能になります。

ヒント:
  • 多くの構造で、荷重の適用は一様ではなく、形状は一般に非対称であること。そのため、締結や結合点にかかる荷重には大きなバラツキが生じる可能性があること。
  • 構造のトポロジーを変更すると、締結ごとに荷重量が変わること。
  • 締結または締結セットで最大荷重を制限することで、Inspireで生成されるトポロジーはその結果の荷重を均等に分散させ、最大応力を低減してトルクの保持を図ること。