CADインポートプロセス

CADインポートは、3つのステップで行われます。(1)前処理、(2)必要に応じて他社フォーマットからParasolidへの変換、および(3)Parasolidモデルの後処理です。

1.前処理

フォーマット 説明
Parasolid .x_b、.x_t、xmt_bin、.xmt_txtモデルの前処理にはParasolidが使用されます。
JT JTOpenは、.jtモデルの前処理に使用されます。
CT XTベースのCADフォーマット(SW、NX):これらのフォーマットは、CoreTechnologie KERNEL_IOによる前処理を必要としません。
非XTベースのCADフォーマット:CoreTechnologie KERNEL_IO を使用して、XT以外のCADフォーマットの前処理を行います。CTモデルは以下のように準備されます。
  1. オプション修正(別称プリヒーリング): 各パートを確認し、指定された許容誤差に基づき、必要な場合のみヒーリングします。許容誤差は、パートの境界ボックスのサイズに基づいて、各パートごとに個別に計算されます。
  2. 前変換: CT形状を修正し、パートをParasolidに変換できるようにします。

2.他社フォーマットからParasolidへの変換(適用可能な場合)

フォーマット 説明
JT JTOpenからParasolidパートへの直接変換が可能です。
CT XTベースのCADフォーマット(SW、NX):CTモデルにはParasolidパートを含むXTブロックが含まれているため、パートをParasolidに変換する必要はありません。
非XTベースのCADフォーマット:CTモデルは以下のように変換されます。
  1. CTフェイスとエッジをParasolidに変換します。
  2. エッジのカーブを利用してフェイスのサーフェイスをトリミングし、Parasolidフェイスを作成します。
  3. Parasolidフェイスは、Parasolidパートにニッティングされます。ニッティングの一部または全部が失敗した場合は、追加で結合を行うことがあります。

3.Parasolidモデルの後処理

Parasolidパートの形状が有効かどうかを確認します。

重要: CADをインポートする前に、プリファレンスで診断の実行機能をオンにします。
  1. ファイルメニューのプリファレンスボタンをクリックし、プリファレンスウィンドウを開きます。
  2. カテゴリーで、Inspire > 形状を選択します。
  3. プリファレンスで、CADファイルからのインポートまでスクロールダウンします。
  4. 高速インポートの場合は、診断ありを選択します。
診断ありをオンにすると、次のような後処理が可能になります。
オプション タイプ 説明
ソリッド化 後処理 ガッシュ、小さな欠けたフェイス、スライバーフェイス(テッセレーションされていないために削除されたフェイス)などの問題がある場合、このオプションをオンにするとパートをソリッドにすることができます。

テッセレーションが部分的に失敗した場合、テッセレーションされていないフェイスは削除され、再度ソリッド化処理が行われます。

エッジ精度をリセット 後処理 許容誤差エッジ形状を再計算して精度を向上させます。

このオプションをオンにすると、トポロジカルまたは視覚的にパートが修正されることがありませんが、一部の失敗したモデリング操作を修正できる場合があります。

注: ソリッド化とエッジ精度をリセットは、XTベースCADフォーマット(Parasolid、JT、SW、NX)に関連する唯一の後処理オプションです。XTベースCADパートはParasolidに変換する必要がないため、修正(別称プリヒーリング)、代替変換、および結合は適用されません。