ACU-T:4102 粒状多相モデルを使用した流動床

前提条件

このチュートリアルでは、粒状多相モデルを用いた気体-固体流動床シミュレーションの設定と実行方法を説明します。このチュートリアルを開始する前に、HyperWorks 入門チュートリアルである ACU-T:1000 HyperWorksユーザーインターフェースをすでに完了しHyperWorks CFDAcuSolveの基本を理解しているものとします。このシミュレーションを実行するには、ライセンス供与済みバージョンのHyperWorks CFDおよびAcuSolveにアクセスできる必要があります。

このチュートリアルを実行する前に、ここをクリックしてチュートリアルモデルをダウンロードしてください。 ACU-T4102_FluidizedBed.hm をHyperWorksCFD_tutorial_inputs.zipから抽出します。

問題の説明

このチュートリアルで扱う問題は、で図示しています。粒状多相モデルの最も一般的なアプリケーションとしては、流動床、混合タンク、液柱内の粒子の沈降などがあります。このチュートリアルでは、気体粒子の流動床を設定して実行します。シミュレーションで使用する流入速度は0.3m/sで、初期層高は0.2mです。固体の初期充填率は0.63に設定されています。


Figure 1.
簡略化するために、気相および固相の材料モデルは提供される入力ファイル内ですでに定義済みです。粒状多相材料モデルの作成手順はこのチュートリアルに含まれています。流体および固体の材料モデルの作成方法については、入門チュートリアルをご参照ください。材料モデルの概要は以下に示すとおりです。
位相 密度(kg/m3 粘性率(Pa s)
気体 21.56 1.781e-05
粒子 910 -

HyperWorks CFDの起動とHyperMeshデータベースのオープン

  1. WindowsのスタートメニューからStart > Altair <version> > HyperWorks CFDをクリックしてHyperWorks CFDを起動します。
  2. HomeツールのFilesツールグループからOpen Modelツールをクリックします。


    Figure 2.
    Open Fileダイアログが開きます。
  3. モデルファイルの保存先ディレクトリを参照します。HyperMeshファイルのACU-T4102_FluidizedBed.hmを選択してOpenをクリックします。
  4. File > Save Asをクリックします。
  5. 名前をFluidized_Bedとして新しいディレクトリを作成し、このディレクトリへ移動します。
    このディレクトリが作業ディレクトリになり、シミュレーションに関連するすべてのファイルがこの場所に保存されます。
  6. データベースのファイル名としてFluidized_Bedと入力するか、都合のいい名前を選択して入力します。
  7. 保存をクリックしてデータベースを作成します。

形状の検証

Validateツールは、モデル全体をスキャンし、サーフェスおよびソリッド上でチェックを実行して、形状に不具合(フリーエッジ、閉じたシェル、交差、重複、スライバーなど)があればフラグ付けします。

シミュレーションの物理パートに集中するために、このチュートリアルの入力ファイルにはすでに検証済みの形状が含まれています。ジオメトリリボンのValidateアイコンの左上隅に青色のチェックマークが表示されていることを確認します。これは、形状が有効で、フロー設定に進めることを示しています。


Figure 3.

流れのセットアップ

一般的なシミュレーションパラメータの設定

  1. Flowリボンから Physicsツールをクリックします。


    Figure 4.
    Setupダイアログが開きます。
  2. Physics modelsの設定で、Multiphase flowラジオボタンを選択します。
  3. Multifluid typeをGranularに変更します。
  4. Granular materialドロップダウンメニューをクリックし、リストからMaterial Libraryを選択します。
    材料ライブラリに新しい材料モデルを作成できます。
  5. Material Libraryダイアログで、Granular Multiphaseを選択し、My Materialタブに切り替えて、をクリックして新しい材料モデルを追加します。
  6. マイクロダイアログで、左上隅をクリックして、名前をgas-particleに変更します。
  7. Carrier fieldをgasに、Disperse fieldをparticleに設定します。
    Note: チュートリアルで提供される入力ファイルには、気体および固体の事前定義された材料モデルが含まれています。
  8. diameter、drag model、その他の粒子パラメータを下図のとおりに設定します。


    Figure 5.
  9. 材料モデルマイクロダイアログを閉じて、Material Libraryダイアログを閉じます。
  10. Setupダイアログで、Granular Materialをgas-particleに設定します。
  11. Time step sizeを0.005に、Final timeを7にそれぞれ設定します。Turbulence modelにSpalart-Allmarasを選択します。
  12. gravityを0, -9.81, 0に、pressure scaleをAbsoluteにそれぞれ設定します。


    Figure 6.
  13. Solver controls設定をクリックして、Minimum stagger iterationsを2に、Maximum stagger iterationsを4にそれぞれ設定します。


    Figure 7.
  14. ダイアログを閉じてモデルを保存します。

材料プロパティの割り当て

  1. Flowリボンから Materialツールをクリックします。


    Figure 8.
  2. 材料としてgas-particleが割り当てられているのを確認します。
  3. ガイドバーをクリックしてツールを終了します。

流れ境界条件の定義

  1. Flowリボンから Constantツールをクリックします。


    Figure 9.
  2. 以下に示す入口のサーフェスをクリックします。


    Figure 10.
  3. マイクロダイアログで、値を以下のように入力します。


    Figure 11.
  4. turbulenceタブで、turbulence input typeをDirectに設定し、eddy viscosity valueを0.0001に設定します。


    Figure 12.
  5. ガイドバーで、をクリックしてコマンドを実行し、ツールを終了します。
  6. Outletツールをクリックします。


    Figure 13.
  7. 下図でハイライトされている面を選択し、マイクロダイアログの設定を確認します。


    Figure 14.
  8. ガイドバーをクリックします。
  9. Slipツールをクリックします。


    Figure 15.
  10. 下図でハイライトされている上面と下面を選択し、ガイドバーをクリックします。


    Figure 16.
  11. モデルを保存します。

メッシュの生成

このチュートリアルのメッシングパラメータは、入力ファイル内にすでに設定されています。
  1. メッシュリボンから Volumeツールをクリックします。


    Figure 17.
    Note: モデルが検証されていない場合、バッチメッシュを実行する前にシミュレーションモデルを作成するように求められます。
  2. Meshing Operationsダイアログで、Average Element sizeが0.01に設定されていることを確認します。


    Figure 18.
  3. Meshをクリックします。
    Run Statusダイアログが開きます。解析が実行すると、ステータスが更新され、ダイアログが閉じます。
    Tip: メッシュジョブを右クリックし、View log fileを選択してメッシングプロセスの概要を表示します。

節点出力の定義

メッシングが終了すると、自動的にSolutionリボンに移動します。
  1. Solutionリボンから Fieldツールをクリックします。


    Figure 19.
    Field Outputダイアログが開きます。
  2. Write Initial Conditionsチェックボックスをアクティブにします。
  3. time intervalを10に設定します。


    Figure 20.

節点初期条件の定義

この手順では、気相および固相の体積分率の節点初期条件を定義します。
  1. Solutionリボンから Planeツールをクリックします。


    Figure 21.
  2. モデリングウィンドウでソリッドを選択します。
  3. ガイドバーで、アクティブな選択をPlaneに変更します。
  4. ソリッドボディの任意の場所をクリックして、面の位置を定義します。デフォルトでは、法線はy軸に沿っています。
  5. variableダイアログで、左上隅のをクリックしてCarrier Volume Fractionを選択します。


    Figure 22.
  6. ダイアログの空白部分をクリックし、carrier volume fractionの値を0.37に設定します。
  7. ダイアログの右上隅のをクリックします。
    ベクトルツールが表示されます。これを使用して、初期条件を定義する平面の位置と向きを変更できます。
  8. ベクトルツールで、ツールの向きが負のY軸に沿っていることを確認し、XYZをクリックします。


    Figure 23.
  9. 下の図に示すように、平面の中心座標の値を入力します。


    Figure 24.
  10. ガイドバーをクリックして、モデルを保存します。

AcuSolveの実行

  1. Solutionリボンから Runツールをクリックします。


    Figure 25.
    Launch AcuSolveダイアログが開きます。
  2. Parallel processingオプションをIntel MPIに設定します。
  3. Optional: プロセッサーの数を、環境に応じて4または8に設定します。
  4. Default initial conditionsを拡張表示し、Pre-compute flowを非選択にし、Velocity Valuesを0に設定します。Pre-compute Turbulenceのチェックをオフにします。


    Figure 26.
  5. RunをクリックしてAcuSolveを起動します。
    Run Statusダイアログが開きます。解析が実行すると、ステータスが更新され、ダイアログが閉じます。
    Tip: AcuSolve実行中、Run StatusダイアログでAcuSolveジョブを右クリックし、View Log Fileを選択することで、解析プロセスの状況を確認できます。

HW-CFD Postによる結果のポスト処理

この手順では、粒子の体積分率のコンタープロットを作成します。
  1. 解析が完了した後、Run Statusダイアログで、実行するAcuSolveを右クリックし、Visualize resultsを選択します。
  2. Postリボンに結果が読み込まれたら、ビューキューブでTop面を選択し、xy平面に向きを合わせます。
  3. Boundary Groupsツールをクリックします。


    Figure 27.
  4. モデリングウィンドウで、上のslipサーフェスを選択します。
  5. マイクロダイアログで、display variableをvolume fraction:particleに設定します。
  6. Legendのトグルスイッチをアクティブにして、legend limitsをそれぞれ0および0.63に設定します(未設定の場合)。
  7. をクリックして、カラーマップのプロパティを下図のとおりに設定します。


    Figure 28.
  8. ガイドバーをクリックし、体積分率のコンタープロットを作成します。
  9. モデリングウィンドウの下部にある再生アイコンをクリックして、アニメーションを再生します。


    Figure 29.

要約

このチュートリアルでは、HyperWorks CFDを使用し、AcuSolveで使用可能な粒状多相モデルを使用して流動床シミュレーションを設定し、解析する方法を知ることができました。まず、HyperWorks CFD入力データベースをインポートして、流れの設定を定義しました。解が計算された後に、HyperWorks CFD Postを使用して、粒子の体積分率のコンタープロットを作成しました。