設計プロセスの強化

OptiStructでは、以下の各機能によって設計プロセスが強化されています:
  • 設計プロセスの高速化
  • 設計サイクル数の低減
  • 設計パフォーマンスの向上
  • 高速で正確な有限要素解析の実現
  • トポロジー最適化およびトポグラフィー最適化による最適な設計概念の生成
  • 従来の寸法および形状最適化を提供し、設計パフォーマンスの向上を実現
設計プロセスとは、経済面、機能面、および外観面から設定された目標値を満たす構造、機構システムおよび構造部分を見出すための最適化プロセスと考えることができます。設計プロセスとは一般に、以下の工程で構成される反復処理です:
  • 概念設計
  • 設計
  • テスト
  • 最適化

現在では、試験は通常はコンピュータ上で行われます。有限要素解析(FEA)およびマルチボディダイナミクス解析(MBD)は、コンピュータによる設計テストで使用される最も一般的なツールです。解析の結果は、設計の改良内容を判断するために使用されます。

設計に加える変更は、プロセスのあらゆる段階に導入されます。このプロセスの特定の段階では、概念の変更が許可されません。概念設計段階は、設計の全体的な効率性、および開発プロセス全体のコストに関して重要な役割を担います。

設計プロセスの概念設計段階で設計者の自由を制限するものは、設計仕様のみです(図 1)。現在、新たな設計の概要を決定するには、ベンチマーク設計または過去の設計が主要な基準となります。意思決定は、設計プロセスに携わるメンバーの経験に基づきます。トポロジー最適化やトポグラフィー最適化などの概念設計ツールを導入することで、このプロセスを強化できます。つまり、推定ではなく、コンピュータ計算による最適化の結果を基に概念を形成できます。トポロジー最適化およびトポグラフィー最適化を使用する場合、最初の設計手順はすでに、コンピュータ解析によって生成された入力が基になっています。トポロジー最適化およびトポグラフィー最適化では、設計プロセスにおけるコンピュータ解析およびシミュレーションの役割が見直されます。有限要素解析はもはや単なるテスト用ツールではなく、設計ツールへと進化しています。


図 1. 設計プロセスにおける意思決定

図 2 は、トポロジー最適化を使用した設計プロセスと、設計概念を全面的に経験および直感にゆだねる従来の手法との比較を示しています。設計のテスト段階で概念の変更が行われることを回避すれば、設計開発の全体的なコストを大幅に削減できます。これは、トポロジー最適化およびトポグラフィー最適化を導入して設計プロセスを修正する場合に得られる最大の利点です。

現実世界における設計プロセスは、これまでの説明ほどには単純ではありません。設計は1つのパフォーマンス指標に基づくものではなく、多分野にわたる総合タスクと考えるべきです。現在では、さまざまな分野が互いにほぼ独立して機能しています。一方、解析や最適化は、線形の静的な挙動、ノイズ、振動、不快感などの単一の現象について実行されます。しかし、1つのパフォーマンス指標を改善すれば、パフォーマンス全体が改善されるという考えがいまだに存在します。これが必ずしも正しくないことは、単純な例からも明らかです。車の設計を例に考えてみます。優れた走行性と操作性を実現するには高い剛性が必要ですが、設計上の衝突吸収性能から見ると大きな変形性が重要となります。つまり、1つの指標を高めることで、別の指標を低下させることになります。したがって、最適化問題の定式化には妥協が必要になります。最も重要となるのは、設計問題と設計目標を定義することです。問題の解析は、コンピュータ処理に任せればよいことです。総合的な考察は、特に概念設計において、多くの意味で現在も注目される研究材料であり、トポロジー最適化の今後の開発によって対応されると考えられます。しかし、製造用制約条件をトポロジー最適化およびトポグラフィー最適化に導入することは、すでにOptiStructの機能として用意されています。


図 2. トポロジー最適化を使用した設計プロセスと使用しない設計プロセス

OptiStructでは寸法および形状最適化を実行することもでき、有限要素ベースの構造最適化による設計プロセスを全面的にサポートしています。HyperMeshとの高度な連携により、構造最適化のための入力データも容易に生成できます。これにより、構造最適化と設計プロセスとをシームレスに統合できます。