モデルの作成

CADFEKOでモデルを作成します。このモデルに必要なポートと給電源をすべて定義します。このモデルの動作周波数または動作周波数範囲を指定します。

  1. モデルの寸法単位をミリメートルに設定します。
  2. 次の変数を定義します：
    • d = 5.8（周期的境界条件の間隔）
    • h = 0.5（基板の厚み）
    • t = 0.091（接着剤の厚み）
    • s1 = 0.15（誘電体下層の幅）
    • s2 = 0.18（誘電体上層の幅）
    • w = 2.5（金属板の幅）
    • fmin = 5e9（最小周波数）
    • fmax = 15e9（最大周波数）
  3. 誘電体の2つの層を作成します。
    1. 原点を中心とした下層の立方体を作成します。
      • Definition method： Base centre, width, depth, height
      • Base centre：(0, 0, 0)
      • Width： d
      • Depth： d
      • Height： h
      • Label： LowerLayer
    2. 中間層の立方体を作成します。
      • Definition method： Base centre, width, depth, height
      • Base centre：(0, 0, h)
      • Width： d
      • Depth： d
      • Height： t
      • Label： Glue
    3. 上位層の立方体を作成します。
      • Definition method： Base centre, width, depth, height
      • Base centre： (0, 0, h + t)
      • Width： d
      • Depth： d
      • Height： h
      • Label： UpperLayer
  4. 下部と上部のPECサーフェスを作成します。
    1. 上部長方形を作成します。
      • Definition method： Base centre, width, depth
      • Base centre： (0, 0, h + t + h)
      • Width： d-s1
      • Depth： d-s1
      • Label： S1
    2. 下部長方形を作成します。
      • Definition method： Base centre, width, depth
      • Base centre：(0, 0, 0)
      • Width： d - s2
      • Depth： d - s2
      • Label： S2
  5. 接着剤にPECサーフェスのアウトラインを作成します。
    1. 長方形を作成します。
      • Definition method： Base centre, width, depth
      • Base centre：(0, 0, h + t)
      • Width： d
      • Depth： w
      • Label： L1
    2. 長方形を作成します。
      • Definition method： Base centre, width, depth
      • Base centre：(0, 0, h + t)
      • Width： w
      • Depth： d
      • Label： L2
  6. パートL1およびL2を結合します。
  7. Union1にSimplify変換を使用して、2つの長方形の重なりによって生じる不要なエッジを削除します。
  8. すべてのパートを結合します。
  9. 2つの誘電体媒質を作成します。
    1. 誘電体媒質Substrateを作成します。
      • Relative permittivity： 3.38
      • Dielectric loss tangent： 0
      • Label： Substrate
    2. 誘電体媒質Glueを作成します。
      • Relative permittivity： 3.3
      • Dielectric loss tangent： 0
      • Label： Glue
  10. 2つの層の領域特性を設定します
    1. 誘電体中央層の領域をGlueに設定します。
    2. 残りの2つの層の領域をSubstrateに設定します。
  11. Glue材料の上部に中心を置いたフェイスをPECに設定します。


    Figure 1. FSSの上面（PECに設定されたglue材料（オレンジ色で表示）の上に中心を置いたフェイスを表示するために切断面を使用）
  12. 上部と下部の大きいフェイスをPECに設定し、残りの狭い面（大きな上面とそれに対応した下面の境界）は、DefaultまたはDielectric boundaryに設定します。


    Figure 2. FSSの上面。PECに設定された上面と下面（オレンジ色で表示）。PECに設定されていない狭い上面と下面（紫で表示）。
  13. θ=0°およびϕ=0°として単一の入射平面波を追加します。
  14. fminからfmaxまで連続した周波数範囲を設定します。
  15. 2つの主平面を対称面とした対称性を指定します：
    • X=0： Geometric symmetry
    • Y=0： Geometric symmetry
    Note: 周期境界条件では幾何学的な対称性のみがサポートされます。