接触条件
接触条件は、パート間の結合で見られる機械的相互作用のタイプを指定します。
標準結合は、必ず接触条件に関連付けられます。デフォルトでは、ボルトとナット以外のすべての結合に固着接触条件が割り当てられます。ボルトとナットでは、摩擦のない滑りが軸領域に適用されます。そのような特殊な状況下では、接触条件を編集できません。
接触タイプ
- 固着
- 接着されて一体化して振る舞うようにパートを結合するために使用します。このようなパート間の荷重はすべて伝達され、固着された部品が解析で分離することはありません。固着接触のグラフィックアイコンは赤色です。
- 摩擦のない滑り
- 2つのパートがローカル接平面上で互いにスライドできますが、結合したサーフェスが相互に貫通することや分離することはできません。サーフェスの法線方向の力のみがパート間で伝達されます。このサーフェスが摩擦を伴わずにスライドすることを前提としています。滑り接触のグラフィックアイコンは黄色です。
- 分離
- 荷重が適用された状態で、パートが部分的または全面的に分離できます。結合した領域のみを通して力が伝達します。固定状態と滑り状態とのしきい値は摩擦係数で決まります。摩擦係数は0.0~1.0の範囲であることが必要で、一般的には0.1~0.2です。摩擦係数が0の場合は滑り状態、1の場合は固定状態を意味します。これは非線形解法のため、単純な固着接触や滑り接触よりも時間がかかります。分離接触のグラフィックアイコンは緑色です。
初期状態でギャップや貫通を伴うパートにも分離接触を適用できます。このような状況下では、パートを分離できますが、互いに接近した状態にすることはできません。パート間の最終的なギャップは、必ずパート間の初期ギャップ以上になります。
- 分離 / 接近
- 分離 / 接近条件では、パートが互いに分離するか、互いのギャップが狭くなります。接触結合領域の外部では、この接触条件が機能しないことに注意してください。接触結合領域の内部でのみ、ギャップが広くなるか狭くなります。分離 / 接近のグラフィックアイコンは青色です。
分離 / 接近は、初期ギャップを伴うパートにのみ適用できます。
- 接触の無効化
- パートは切り離されているかのように振る舞います。荷重が適用された状態では、パートが互いに分離している場合もあれば、貫通している場合もあります。適用した力が無効接触を通して伝達されることはありません。無効接触のグラフィックアイコンは黒色です。
コメント
- 熱解析では、固着接触には抵抗がなく、無効接触は絶縁されています。