電気回路の解析

概要

電気回路は、次のようなさまざまなコンポーネントで構成されます:

  • 汎用コンポーネント: 電流源または電圧源、受動素子(抵抗器、コイル、コンデンサー)、半導体(スイッチ、ダイオード)など
  • 磁界-回路連成に関連する特殊コンポーネント: ソリッド導体、より線導体など

コンポーネントの記述

コンポーネントはその電気的挙動によって表されます。

  • 汎用コンポーネントの場合、この挙動とは電力-電圧特性、すなわちコンポーネントの端子の電圧とコンポーネントを流れる電流の関係です。
  • 特殊コンポーネントの場合、この挙動は、磁位、電位、電流、および電圧を関連付ける微分方程式となります。

電気回路の記述: 定義

電気回路(または電気ネットワーク)のトポロジは、1つ以上の直列に接続された電気コンポーネントを含む、ノードと分岐のアセンブリで構成されます。

ノードは、複数の分岐の終点となる回路のポイントです。

メッシュは共に閉ループを構成する複数の分岐で構成されます。

電気回路の方程式

電気回路に対応する方程式の記述は、キルヒホッフの法則に基づきます。

  • ノードの法則(キルヒホッフの第1法則): ノードに流入する電流の和はノードから流出する電流の和に等しい

  • メッシュの法則(キルヒホッフの第2法則): 任意の回路メッシュにおいて、メッシュを構成する分岐の終端での電圧の代数和はゼロとなる

解析方法

電気回路に対応する式を記述するために使用される一般的な方法を、以下の表に示します。

方法 この方法で適切に考慮できるコンポーネント
(1)

ノード電位

(状態変数 = ノード電位)

電流源

抵抗器

コンデンサー

(2)

メッシュ電流

(状態変数 = メッシュ電流)

電圧源

抵抗器

コイル

(3)

ノード電位の積分値

(状態変数 = ノード電位の時間積分値)

電流源

抵抗器

コイルおよびコンデンサー

Fluxの場合

Fluxで使用されるこれらの方法について:

  • 2Dソルバーでは、メッシュ電流による方法(2)が使用されます。
  • 3Dソルバーでは、ノード電位の積分値による方法(3)が使用されます。