磁界と回路の連成によるスタディの実行

概要

磁界と回路の連成によるスタディは、“従来の”スタディと同様に実施します。

通常の実行に2つの補足段階を追加します。これらを次の表に示します。

段階 説明 コンテキスト
1 電気的方式の記述

Fluxに統合された回路エディター(2Dと3D):

物理特性に特化したコンテキスト

コンポーネントには以下の特性を指定できます:

  • 完全な特性
  • 不完全な特性(段階2で完全な特性になる特性)
回路接続性の確認
2 Fluxプロジェクトへの回路のインポート

プリプロセッサ:

物理コンテキスト

有限要素ドメインと導体の電気回路との関連付け
コンポーネントの完全な特性記述

専用コンテキストの回路エディターによる作業(段階1)

Fluxに統合された専用の回路エディターで、電気回路をグラフィックな手法で記述します。

コンポーネントや接続などで構成する回路をグラフィックな手法で構築し、固有のファイルに保存できます。

任意のコンポーネントのすべての特性を、この段階と段階2の両方で変更または定義できます。

記述した回路が有効であるためには、回路接続性に問題がないことが必要です。

物理特性の標準コンテキストでの作業(段階2)

標準の物理特性コンテキストで、有限要素ドメインと電気回路間との関連付けを定義します。

磁界と回路の連成に関連するコンポーネントは、以下の2つの場所で表現します:

  • 電気回路のコンポーネント:
  • より線導体タイプのコンポーネント
  • ソリッド導体タイプのコンポーネント
  • 有限要素ドメインのコンポーネント:
  • より線導体タイプの領域(3Dでメッシュ化していないコイル)
  • ソリッド導体タイプの領域

有限要素ドメインの導電領域を、電気回路でそれに対応するコンポーネントに“関連付ける”必要があります。

あらゆるコンポーネントのすべての特性を、この段階と段階1の両方で変更または定義できます。

エクスポートの可能性

標準のXMLフォーマットで回路をエクスポートできます。このファイルでは以下の点が考慮されます:

  • 指定した回路記述
  • 各コンポーネントに定義した特性

このファイルをインポートすると、次のようなモデリング条件の下で同じ回路を使用できます:

  • さまざまな電源(正弦波、台形波)を使用するさまざまなアプリケーション(Magneto Harmonic、Transient Magnetic)
  • さまざまなコンポーネントのコマンド
注: *新しいアプリケーションで、インポートしたあらゆる回路にすべての回路コンポーネントが受け入れられることが条件となります。