Electrolysis: プレゼンテーションと一般的な事例

プレゼンテーション

Electrolysis applicationを使用すると、電解質中に置いた、陰極防食を持つ金属構造を解析できます。

このアプリケーションは以下を評価できます:

  • 構造と電解質の任意のポイントでの電位と電流密度
  • 上記の電流分布によって形成された磁界(非磁性体の金属構造の場合)

用途

Electrolysis applicationは、船殻などの腐食を防止する陰極防食システムのモデリングを目的としています。

重要: 注意: Electrolysis applicationでは薄い電極(フェイス領域)が考慮されます。大型の電極(ボリューム領域)は考慮できません。

2種類の計算

電気的観点から、Fluxには次の2種類の計算が用意されています(以下のページに示す例を参照);

  • 簡易計算(不完全な計算):

保護対象の金属構造は、電解質より優れた導電構造です。したがって、最初の近似では、保護対象構造の電位が一定(基準値V = 0)であると見なします。この計算は、電解質領域での電気伝導タイプの計算です。適切な境界条件が適用されます。

  • 完全な計算:

保護対象構造内部で電位が場所によって異なる可能性があると見なします。構造内部の電流密度が計算で考慮されます。計算の原理については、§Electrolysisアプリケーション3Dの定義をご参照ください。

一般的な事例

Electrolysis applicationは、船殻の腐食を防止する陰極防食システムのモデリングを目的として開発され、テストされています。したがって、本書には典型的な例は取り上げていませんが、船殻に関連した例をいくつか用意しています(以下のページをご参照ください)。

主な結果

Electrolysis applicationsでは、主に次のような結果が得られます:

  • Electric Conduction applicationの結果: 電位(V)、電界密度(E)、電流密度(J)の空間分布

  • ビオ-サバールの式を使用して計算された、この電流分布によって生成された磁束密度(B)(オプションによる計算)

例(1)

これは、活性陽極と反応陽極(犠牲陽極)による、ボートの陰極保護の例です。。

簡易計算(不完全な計算)モード(金属構造内部の電力密度を考慮しない計算)でのこの問題の取り扱いを下の図に示します。

境界条件を適用できるようにするフェイス領域(非実体であることがわかっている領域)を使用してボートを表現しています。

例(2)

前のブロックと同じ例を取り上げます。

完全な計算モード(金属構造内部の電力密度を考慮した計算)での問題の取り扱いを下の図に示します。

薄い導電領域または絶縁領域をモデリングできるようにするフェイス領域(実体であることがわかっている領域)を使用してボートを表現しています。境界条件もこれらのフェイス領域のレベルで適用されます。