OS-E:0930 DRESP3応答にCompose関数を使用した最適化

この例では、レーダー防撓パネルの寸法最適化を取り上げます。目的関数として使用される応答は、Composeで定義された関数を用いた外部応答(DRESP3)です。



図 1. FEモデル(ポスト処理によるシンメトリー表示を含む)、およびComposeで定義された関数のビュー

モデルファイル

必要なモデルファイルのダウンロードについては、モデルファイルへのアクセスを参照してください。

この例で使用されているモデルファイルには以下のものが含まれます:

  • Optim_Size_Radar_Dresp3_MinCost.fem
  • dresp3_cost_estimation.oml

モデル概要

FEモデル シェル要素&剛体

パネルの¼のみをモデル化し、対称性条件で拘束

パネルと防撓材
CQUAD4
支持構造
RBE2
最適化変数 18個の寸法変数 ヤング率に関する1個の離散変数

板厚に関する17個の連続変数(各コンポーネントに1個)

最適化の定式化
目的関数
コストの最小化
制約条件
VM応力<200MPa、周囲の変位<50mm
コストの応答はDRESP3を介し、下記を用いて評価されます:
  • 関数としてComposeマクロ
  • 引数として18個の設計変数

目的は、安定した性能を維持しつつ、できるだけコストを低減するために、アルミレーダー防撓パネルを構成する各パートの最適な板厚を求めることにあります。

レーダーは、一定の板厚を有する曲面パネルと、防撓材として使用される16個の矩形アルミ部材とで構成されています。それぞれのパートに独自の板厚を持たせることができ、すべてのパートが溶接されています。

すべてのパートは同じ材料を共有していなければなりません。コストを評価するには(OptiStructではデフォルトでは利用できません)、関数を使って計算します。

この特定のケースでは、各パートのコストは、使用する材料の関数であり、与えられた材料については、コスト/板厚の曲線は、いくつかの極端な傾きの変化を呈しています。そのため、DRESP2(関数を基にした内部応答)では不可能な条件や補間法を使用し、DRESP3(関数を基にした外部応答)を使用します。

材料自体のコストに加えて、溶接プロセス中にパートの変形を防ぐために追加の支持構造が必要になり、薄いパートを溶接する方がコストがかかる場合があるため、板厚の関数として各パートの溶接のコストも考慮してください。


図 2. 板厚に応じた各防撓パートの材料費と溶接工程費の推移

この例では、Composeはコストの応答を計算するための外部ツールとして使用されています。

costと名付けられたこの関数は、引数として17の板厚とヤング率を使用し、単一の値(材料費と溶接費を含むアセンブリの全体コスト)を返します。

結果

局所最適化のリスクがあるため、ここでは10種類の開始点でマルチスタート(GLOBALカードを使用)を用いています。

最適化は8分弱で実行され、板厚に関するいくつかの解が返ってきますが、見つかった解はすべて69,000MPaのアルミニウムを使用しています。



図 3. 最適設計における板厚分布
制約条件として使用される値と比較したパフォーマンス:
最大フォンミーゼス
=193 MPa < 200 MPa
最大変位
=49mm < 50 mm