/IMPL/DT/3
Engineキーワード Riks法による陰解法自動時間ステップコントロールです。
フォーマット
/IMPL/DT/3
It_wL_arcL_dtn C_typeW_scal
定義
フィールド | 内容 | SI単位の例 |
---|---|---|
lt_w | その時間ステップの解がIt_w回以下の反復計算で収束する場合は、次の時間ステップが
で制御される係数だけ増加します。
|
|
L_arc | 弧長の入力
|
|
L_dtn | 時間ステップのリセットの前、および時間ステップを係数
によって減少させる前の最大反復計算回数。
|
|
L_dtnに達したときのタイムステップ減少のスケールファクター
|
||
タイムステップを大きくする際の最大スケールファクター
|
||
C_type |
|
|
W_scal | 拘束方程式で荷重が影響する程度を制御するスケールファクター デフォルト = 0.0 |
コメント
- Riksタイプの弧長法は、座屈や飛移座屈等の不安定な問題の非線形静解析に適しています。この手法では、拘束方程式を追加することによって変位ベクトルと荷重スケールファクターについて同時に解が得られます。
この手法は静解析にのみ使用でき、荷重はリスタート実行毎の比例数であることが必要です。
- 一定の弧長は、
を指定するか、直接L_arcを指定して定義できます。その他の場合は、収束率に基づいて適応する弧長が使用されます。この調整は:
(1) ここで、It_oldは前の荷重増分での収束反復回数です。
- 時間ステップの調整では、弧長と同じであるものの および で制限した係数が使用されます。Riks法では、最終的なタイムステップは各荷重増分の最後で決まるので、新しい各タイムステップは単なる予測値です。したがって、荷重増分によっては負のタイムステップとなる場合もあります。
- Riks法は、(剛性マトリックスの改良という意味での)修正ニュートン法およびラインサーチ手法でのみ使用できますが、剛性マトリックスの改善頻度のためにL_Aには小さい数(L_A ≤ 3)が推奨されます。
- 最大サイクル数(/IMPL/NCYCLE/STOPをご参照ください)を使用すると、指定された荷重に解析がいつまでも到達しない場合に実行を停止できます。
- /IMPL/DT/1、/IMPL/DT/2、または/IMPL/DT/3が存在しない場合の唯一の時間ステップコントロールは、/IMPL/NCYCLE/STOPと/IMPL/DT/STOPです。発散した場合は、時間ステップを半分の長さにして繰り返されます。
- 接触を伴う座屈後シミュレーションの場合はRiks法が機能しないことがあります。特に最初の時点では接触が発生していない場合やシミュレーション中に接触しなくなる場合に、機能しなくなる可能性が高くなります。この場合は、陰解法動解析を使用することを推奨します。
- Riks解析で塑性等の元に戻せない変形が発生し、構造にかかる荷重の大きさが減っている間に別のRiksステップを使用してリスタートを試すと、ソルバーは弾性除荷解析を検索します。このため、塑性がある場合は、解析の中で荷重の大きさが増加する時点でリスタートが発生します。