Linuxでのスケーラブルフォントを使用したテキストの描写

HyperViewはLinuxにおいて、ウィンドウでのテキストの描写にスケーラブルフォントを使用します。

スケーラブルフォントを使用するには、それらがX Windows上にインストールされ、正しく設定されていなければなりません。フォントが正しいサイズで描写されるためには、X Windowサーバーも、正しい表示解像度(dpi)に設定されている必要があります。

スケーラブルフォントのインストールと設定

オペレーティングシステムに正しいフォントがインストールされていることが大切です。コマンドxlsfonts | grep 0-0 | grep iso8859-1を実行し、フォントをリストさせます。デフォルトでは、HyperViewはHelveticaとTimesを使用します。RHEL7およびRHEL 7では、フォントリストには、b&h luxi sans、b&h luxi serifおよびその他のいくつかのタイプフェイスファミリーが含まれます。SLES 12では、フォントリストには、b&h luxi sans、b&h luxi serif、bitstream vera sansおよびbitstream vera serifが含まれます。

SLES12用に欠落しているスケーラブルフォントのLinuxでの設定

  1. XFree86-fonts-scalablexfsがインストールされていることを確認します。
  2. ルートユーザーとしてchkconfigを使用し、run level 5でxfsが実行するよう設定されていることを確認します。
  3. /etc/X11/XF86ConfigFilesセクションにFontPath "unix/:7100"を追加する必要があるかもしれません:

RHEL6およびRHEL7用に欠落しているスケーラブルフォントのLinuxでの設定

  1. 下記のパッケージがインストールされていることを確認します:
    fonts-xorg-100dpi
    fonts-xorg-base
    urw-fonts
    bitstream-vera-fonts
    fonts-xorg-75dpi
    xorg-x11-xfs
  2. ルートユーザーとしてchkconfigを使用し、run level 5でxfsが実行するよう設定されていることを確認します。
  3. /etc/X11/xorg.confFilesセクションにFontPath "unix/:7100"を追加する必要があるかもしれません:

正しい表示DPI設定のためにX Windowサーバーが正しく設定されていることの確認

コマンドxdpyinfoを実行し、"screen #0"から始まるセクションを確認します。下に示すとおりになっているはずです:
screen #0:
  dimensions:    1280x1024 pixels (361x271 millimeters)
  resolution:    90x96 dots per inch
レポートされた解像度が75x75 dpiである場合、Xサーバーおよびビデオドライバーが、解像度を計算するためにモニターの物理的なサイズを決定できない可能性があります。これは、接続されているモニターからビデオドライバーがEDID情報を取得できないために起こっていることが考えられます。また、コンピュータがスイッチに接続されている、あるいは、Nvidia TwinViewが使用されている場合にも起こり得ます。このような場合、幅のピクセル数をモニターの幅(インチ単位)で割ることで縦のDPIを手動で計算します。解像度が1280x1024に設定されている19インチのモニターでは96 dpiが、解像度が1600x1200に設定されている21インチのモニターでは100 dpiが標準的です。

NVidiaドライバーを有するLinuxシステム上での表示の解像度の手動による設定

  1. ルートユーザーとして/etc/X11/xorg.confまたはXF86Configを編集します。
  2. Deviceセクションの下で、下記の行を追加します:
    Option "UseEdidDpi" "false"
    Option "DPI" "96x96"

ATI FireGLドライバーを有するLinuxシステム上での表示の解像度の手動による設定

  1. Gnome環境でgdmディスプレイマネージャを有するRHELの場合:

    /etc/gdm/custom.confを編集し、下記のセクションを追加します:

    [server-Standard]
    name=Standard server
    flexible=true
    command=/usr/bin/Xorg :0 -br -dpi 96
  2. RHEL 6の場合:

    Xサーバーにカスタムパラメータを受け入れるかという点については、現時点ではgdmコンフィギュレーションは損傷していると思われます。kdmをインストールし、/etc/sysconfig/ デスクトップが以下のように読めるよう編集することで、kdmをデフォルトのログイン表示マネージャに指定します:

    DISPLAYMANAGER="KDE"

    /etc/kde/kdm/kdmrcを編集し、"ServerArgsLocal"で始まる行に"-dpi 96"を追加して、次のとおりにします:

    ServerArgsLocal= -nr -dpi 96
  3. KDE環境のSLES 12の場合:

    /etc/sysconfig/displaymanagerを編集し、"DISPLAY_MANAGER_KDM_LOCALARGC="で始まる行に"-dpi 96"を追加して、次のとおりにします:

    DISPLAY_MANAGER_KDM_LOCALARGC="-dpi 96"