最適化でのマスクの使用方法

さまざまな目標を指定することによって、マスクを使用した複雑な最適化を実行します。マスクを正しく適用しないと、望ましくない結果が生成されます。

マスクのグラフィカルな表現についてはFigure 1を参照してください。マスクデータが正しいことを検証するうえで、この表現が効果的です。特に、外部ファイルからインポートした大量のデータ点を扱う場合に、このことがいえます。



Figure 1. 青色で示したマスクとAdd optimisation maskダイアログを使用した、Ku帯導波管フィルタ(緑色の曲線)で目的とする周波数応答。

目標のタイプと名前の基準に一致するすべての計算済みの点が、値の長い配列に追加されたうえで、マスクと比較されます。次の例は、最適化の際のマスクの使用方法を示しています:

例1:単一周波数における遠方界パターンの最適化

必要な形状のマスクおよびそのマスクと比較する遠方界要求を作成します。遠方界計算の最初の点(角度)がマスクの最初の点に対応し、遠方界計算の最後の点(角度)がマスクの最後の点に対応します。遠方界の他のすべての点がマスクの点と比較されます(連続したマスクを実現するために線形補間が使用されます)。

例2:周波数に対する特定の利得特性の最適化

単一の遠方界点を持つ遠方界要求を作成します。つづいて、周波数に対する利得特性を設定したマスクを作成します。最初の周波数における利得がマスクの最初の点に対応し、最後の周波数における利得がマスクの最後の点に対応します。線形補間を使用して、一定範囲の各周波数値における利得がマスクの値と比較されます。

例3:周波数に対する可変遠方界(利得)特性の最適化

上の2つの例を組み合わせて使用すると、周波数の関数として変化する事前定義の遠方界と利得のパターンを必要とする複雑な最適化を作成できます。周波数ごとの多点遠方界要求を作成します。つづいて、マスクの最初の点が、最初の周波数における遠方界要求の最初の点に対応するマスクを作成します。マスクの最後の点は、最後の周波数における遠方界要求の最後の点に対応します。必要な遠方界パターンが周波数によって変化しない場合は、同じ遠方界パターンが周波数点の個数分だけ、マスクに設定されます。

Warning: 最適化はマスクが間違っていても失敗しませんが、最適な結果は期待できません。