Flux-Simulink連成解析:Fluxプロジェクトの準備
概要
連成シミュレーションを実行するには、Fluxプロジェクトの標準的な記述(形状、メッシュ、物理)を作成済みであることが必要です。FluxとSimulinkとの連成を作成するには、連成コンポーネントファイルを生成するために、目的の入出力パラメータをFluxで定義する必要があります。
Fluxの入力
入力パラメータとして、次のタイプの量が考えられます:
- 電気的量(抵抗、電圧、電流など)
- 機械的量(トルク、速度、位置など)
- 形状的量(空隙など)
FluxとMatlab-Simulinkとの連成ではマルチフィジックス連成シミュレーションが使用されるので、マルチフィジックスタイプのI/Oパラメータとして入力パラメータを定義する必要があります。
Fluxの出力
出力パラメータとして、入力パラメータとまったく同じタイプである電気的量、機械的量、形状的量が考えられます。
出力パラメータはマルチフィジックスタイプではないことが必要です。
出力パラメータとして次が考えられます:
- 形状パラメータ
- マルチフィジックスではないI/Oパラメータ
- メカニカルアセンブリの事前定義パラメータ
- センサー
連成コンポーネント
FluxプロジェクトからSimulinkに情報を確実に転送するために、連成コンポーネントファイルが必要です。このコンポーネントのデータは*.F2MS fileに記述します。
連成に必要な入出力パラメータを用意した後、次の手順でコンポーネントを生成する必要があります:
- SolveメニューでGenerate component for Matlab Simulink couplingをクリックします。
“Generate component for Matlab Simulink coupling”ダイアログボックスを次の図に示します。
連成コンポーネントを生成すると次の処理が実行されます:
- ファイル[ComponentName].F2MSが、デフォルトではカレントディレクトリに作成されます。
- Fluxプロジェクト[ComponentName]F2MS.FLUが作成されます。その名前は、解析プロセスでSimulinkからアクセスする.FLUと同じ名前になります。
Simulinkを介して解析プロセスを開始するときに、対応するFluxプロジェクトが次の名前で登録されます:
[ComponentName]F2MS_SOLVED.FLU
*.F2MSファイル
このファイルには、Simulinkで次の情報を自動的に検出するうえで必要な情報が記述されています。
- Fluxのバージョン
- F2MSのバージョン
- 次元
入力と出力
解析シナリオ
Fluxで定義した解析シナリオはSimulinkで考慮されません。シミュレーションの時間ステップはSimulinkで管理され、連成シミュレーションの際にSimulinkによってFluxに時間ステップが重畳されます。