完全な計算で使用する領域の定義

概要

完全な計算とは、以下の条件下で実行する計算です:

  • 構造内部の電流密度を考慮して計算する
  • 電解質に導入する構造を薄い領域と境界条件で表現する

ボリューム領域

ボリューム領域の特徴を以下の表に示します。

ボリューム領域.

領域の材料領域で可能なモデリングの対象

電解導電性 導電性媒質(抵抗率ρ)
金属導電性 導電性媒質(抵抗率ρ)
不活性 絶縁媒質

フェイス領域

フェイス領域の特徴を以下の表に示します。

薄い領域 薄い領域を表現する材料領域 薄い領域を表現する境界条件

金属導電性(電解質との接触なし)

導電性媒質(抵抗率ρ)

領域両側の接線方向電界

電気化学界面を持つ金属導電性

導電性媒質(抵抗率ρ)

電解質と陰極との界面における、polarization lowによる条件

法線方向電流密度を適用した金属導電性

導電性媒質(抵抗率ρ)

法線方向電流密度*(可変式 / 空間式)(活性陽極)

領域の両側で電解質と絶縁された金属導電性 導電性媒質(抵抗率ρ)

領域両側の接線方向電界

注: * この法線の向きは、フェイス領域から電解質の方向とします。

ライン領域

ライン領域の特徴を以下の表に示します。

糸状領域

領域の材料領域で可能なモデリングの対象

導電領域(断面全体で電流密度が均一) 導電性媒質(抵抗率ρ)

ポイント領域

ポイント領域の特徴を以下の表に示します。

ポイント領域 BCで適用される内容
印加した電位 ポイントでの電位

電位の基準:

電解に関する問題のほとんどで電気化学界面が扱われているので、1回目の計算にpolarization lowを使用すれば、電解質のボリューム領域にゼロ電位を印加する必要がありません。

2回目の計算では、金属導電性領域のポイントにゼロ電位を印加する必要があります。この電位は、1回目の計算の電位と関係がない電位です。