等方性 / 異方性材料

概要

スタディの対象とする材料は等方性でも異方性でもかまいません。つまり、材料の磁気的挙動は次のいずれかになります:

  • 適用した磁界の方向に依存しない挙動(等方性材料)
  • 適用した磁界の方向に依存する挙動(異方性材料)

以降の各項では、この2つのケースを取り上げます。

等方性材料

等方性材料の特徴は、その磁化法則が、適用した磁界の方向に依存しない点にあります。

ベクトルと ベクトルは必ず同一線上にあります。

との依存性は、J= σEまたはE= ρJと記述できるスカラー関係です。

異方性材料

異方性材料の特徴は、適用した磁界の方向に依存する法則にあります。

ベクトルと ベクトルは同一線上にありません。

との依存性は、 または と記述できるベクトル関係です。

導電率σのテンソルは となります。

抵抗率ρのテンソルは となります。

Fluxの場合

Fluxに用意されているモデルは簡素化したモデルです。

とのベクトル依存性は、

または と記述でき、それぞれ次のように表現できます。

  • 3つの曲線Jx(Ex)、Jy(Ey)、Jz(Ez)による表現:

    導電率のテンソルは となります。

  • 3つの曲線Ex(Jx)、Ey(Jy)、Ez(Jz)による表現:

    抵抗率のテンソルは となります。