パラメトリック解析: 定義

概要

まず、時間依存スタディとパラメトリック解析を定義する必要があります。

時間依存スタディ(過渡アプリケーション)

時間依存スタディは、Flux過渡アプリケーションで時間をパラメータとして取得した結果を扱うスタディです。

過渡アプリケーションは、次のような特徴を扱う物理アプリケーションです:

  • 供給源や材料特性などの時間依存特性
  • 時間の導関数を使用した方程式

時間ステップごとに解析プロセスを順番に実行します。各逐次解は互いに独立しているのではなく、1つ前の時間ステップで得られた解に依存します。

該当するFlux過渡アプリケーションはTransient MagneticアプリケーションとTransient Thermalアプリケーションです。

パラメータ化解析

パラメータ化解析では、さまざまな形状パラメータや物理パラメータが問題の解に及ぼす影響を考慮します。

この解析プロセスは、パラメータをさまざまに組み合わせた各解析プロセスの連続です。これらの解は互いに独立しています。

パラメータ化解析の主な利点

パラメータ化解析の主な利点は、一群のパラメータを対象として解が得られることにあります。

  • “簡単な”解析では、パラメータの単一の組み合わせによる1つの設定のみでデバイスを扱います。この場合に1つのパラメータによる影響を解析するには、複数のFluxプロジェクトを準備して解析したうえで、個々のプロジェクトの結果を比較する必要があります。
  • パラメータ化解析では、パラメータの複数の組み合わせまたは複数の時間ステップに相当する複数のデバイス設定を構成し、それらの設定を1つのFluxプロジェクトで処理します。結果に対する特定のパラメータの影響を直接可視化できます。

マルチパラメータ化解析

マルチパラメータ化解析は、複数のパラメータによる影響を扱う変動解析です。

パラメータ化解析は次のように分類できます。

  • 静的アプリケーションまたは高調波アプリケーションで複数の形状パラメータや物理パラメータによる影響を扱うパラメータ化解析またはマルチパラメータ化解析
  • 過渡アプリケーションで複数の形状パラメータや物理パラメータによる影響を扱う過渡パラメータ化解析