2Dの例: ラプラスの電磁力の計算

概要

本項では、2Dでのラプラスの力の平均成分と変動成分の計算を示します。

定義: 留意事項

ラプラスの電磁力は、磁界に置いた導体に作用する力です。

数式

導体に作用する力は、ラプラスの法則を使用して次のように計算できます。

ここで:

  • は導体が置かれた磁界の磁束密度
  • は導体内部の電流密度

ラプラスの力の平均成分と変動成分の式

ある時点の磁束密度と電流密度は次のようになります。

  • 磁束密度は、と記述できます。

これは、楕円のパラメトリック方程式です(次の図をご参照ください)。

  • 電流密度は、と記述できます。

これらから、ある時点におけるラプラスの力の式は次のようになります。

ラプラスの力の平均成分と変動成分の式(続き)

したがって、ラプラスの力は以下の成分で構成されます:

  • 平均成分:

  • 変動成分:

楕円による表現

この力は、空間的に下の図のように表現できます。

  • 平均成分は次の要素で定義できます:
    • 絶対値と、Ox軸を基準とした方向(角度α
  • 変動成分は、角周波数の楕円で記述できます。
    • 長軸: a
    • 短軸: b
    • Oxを基準とした長軸の方向(角度β