2Dの例:並進運動のチュートリアル
前書き
このパラグラフは、2Dの例:“並進運動のチュートリアル”で詳細に取り上げているケースの要約です。
このスタディ対象ケースに関連するファイルには、supervisorのOpen Exampleコンテキストを介してアクセスできます。
実行するスタディ
“並進運動のチュートリアル”で提示されているスタディでは、電磁弁の円筒形電磁石(円錐形の空隙あり)を取り上げています。
調査対象デバイス
下の図に示すスタディ対象デバイスは、以下の要素で構成されています:
- 2つの強磁性体パート(積層構造)で構成された1つの磁気回路:
- 1つの固定パート
- 1つの可動磁心とばね
- 24Vの電源から給電を受ける1つのコイル
モデル化した対象デバイス
下に示すように、このデバイスをFluxでモデル化します。軸対称スタディドメインでデバイスの半分のみを記述します。
操作
このデバイスの動作は次のとおりです:
磁気回路の可動パートを引きつけるために必要な磁束がコイルによって生成されます。
このプロセスには次の動作段階があります:
- 電圧源からコイルに給電します。
- 磁力の効果によって上側のパートが移動し、下側のパートと接触して電磁石が閉じます。
処理例
次の2つのケースのスタディを使用してFluxでシミュレーションを実行します:
- ケース1: マルチスタティックモデルを使用した、さまざまな線形位置によるスタディ
- ケース2: 連成荷重モデルを使用したパラメトリックスタディ
ケース1
1番目のケースは、マルチスタティックモデル(Magneto Staticアプリケーション)を使用したスタディです:
このケース(マルチスタティックモデル)では、デバイスの可動パートをさまざまな位置に配置します(必要に応じて固定した状態にすることもできます)。
任意の位置に置いた磁心周辺の磁界を計算します。
このモデルを使用すれば、さまざまな位置にある磁心に作用する力を評価できます。
ケース2
2番目のケースは、連成荷重モデル(Transient Magneticアプリケーション)を使用したパラメトリックスタディです。
このケース(連成荷重モデル)では、デバイスの可動パートと伸縮ばねが相互に依存する関係になります。このばねの剛性定数が、この問題のパラメータになっています。
電磁石の動的挙動と電気回路の過渡状態を調べます。
このモデルの利点は、磁心の位置と速度の時間変化と、剛性定数のさまざまな値に応じて磁心に作用する電磁力の時間変化を検討できることにあります。