形状とメッシュ / すべり面あり
概要
ここでは、固定パートを基準にした移動パートのすべり運動を伴う回転または並進運動について説明します。
使用される技法
使用される技法は、固定パートと移動パートという異なるパートを分離するというものです。前のケースと同様に、これらの固定パートと移動パートはリメッシュされません。
この技法について、以下で詳述します。
分離サーフェス
すべり面は、互いを基準にしてスライドする2つのメカニカルセットに属しているボリューム間に挟まれています。
すべり面の例 | |
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オブジェクトの分離
移動パートが固定パートを基準にしてスライドできるようにするために、形状オブジェクト(ポイント、ライン、フェイス)とメッシュオブジェクト(節点、ライン要素、サーフェス要素)が、すべり面のレベルで分離されます。形状とメッシングの観点からは、これらのメカニカルセットは完全に独立したものになります。
移動パートが回転したとき、すべり面の両側にあるボリューム要素の節点は必ずしも向き合いません。これを、下の図に示します。
0°の位置 | 35°の位置 |
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固定パートと移動パートのメッシュ節点は、すべり面のレベルで向かい合います。 |
固定パートと移動パートのメッシュ節点は、すべり面のレベルで向かい合いません。 |
この状況では、すべり面のレベルで不整合メッシュが許可されます。
“メッシュ結合”技法
すべり線の両側における“メッシュ結合”の技法は、サーフェス要素の節点値を補間するというものです。
すべり線の片側に位置しているサーフェス要素の各節点の値は、すべり線の反対側にある隣接サーフェス要素の節点値の1次関数として表されます。状態変数の連続性を確保するため、このように表されます。
許容できるメッシング
向かい合っているサーフェス要素の面積は、どの回転角度でもほぼ同じであることが重要です。これを、下の図に示します。
推奨されるメッシング | |
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推奨されないメッシング(2つの円周に沿った節点の密度が不均一) | |
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すべり面の形状
すべり面は次のどちらかです:
- 平面サーフェス(並進運動の場合)
- 回転サーフェス(軸を中心にした回転運動の場合)。これは、円筒サーフェス、円錐サーフェス、または平面サーフェスのいずれかにできます(下の図をご参照ください)。
すべり面が円筒の場合は、移動シリンダーを扱うことになります。