Transient Magnetic: プレゼンテーションと一般的な事例
プレゼンテーション
Transient Magneticアプリケーションでは、時間変化する磁界によって発生する現象をスタディできます。磁界には、可変電流(永久磁石が関与する場合もあります)が関連しています。
このアプリケーションでは、導電領域に誘導される電流(渦電流)を考慮できます。また、導電領域の表皮効果や近接効果も考慮できます。
用途
Transient Magneticアプリケーションは、さまざまなタイプのデバイスに使用できます。ここでは、さまざまな波形の電流(階段波や台形波など)または過渡現象(電源供給や短絡による電流変動に起因する現象)が供給されるデバイスのスタディを中心に取り上げます。
Transient Magneticアプリケーションは、過渡状態にある回転機械や変圧器などを対象とした回路連成*や運動連成*のスタディで主に使用します。
*以下の章をご参照ください:
一般的な事例
2つのタイプの問題に該当する2つの一般的な例を以下に挙げます:
- 磁気問題
- 導電問題
この2つの一般的な問題について以降のブロックで説明します。
主な結果
Transient Magneticアプリケーションでは、主に次のような結果が得られます:
- Magneto Staticアプリケーションの場合と同様な結果
- 誘導電流、ソリッド導体のジュール効果による散逸電力
これらの量は、時間に依存して変化する曲線の形式で得られます。
これらの量を使用してインダクタンスなどを計算できます。
一般的な事例(1)
Transient Magneticアプリケーションとして扱われる問題の一般的な事例を下図に示します。これは、外部回路との連成がない例です。
空気または真空 | ||
磁性媒質 (非導電性) |
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導電性媒質 (非磁性)EC*の発生なし |
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EC*が発生する可能性がある導電性媒質(磁性であるかどうかは無関係) | ||
注: *EC = 渦電流
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受動導体: 定義
前の例(1)では、導電性媒質が受動型であることがわかっているので()、その媒質に電流が誘導されます。これは、“誘導によって”のみ電源供給を受ける導体とも呼ばれます。
一般的な事例(2)
Transient Magneticアプリケーションとして扱われる問題の別の一般的な事例を下図に示します。これは、外部回路との連成がある例です。
空気または真空 | ||
磁性媒質 (非導電性) |
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導電性媒質 (非磁性)EC*の発生なし |
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EC*が発生する可能性がある導電性媒質(磁性であるかどうかは無関係) | ||
注: *EC = 渦電流
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能動導体: 定義
例(2)では導電性媒質を以下のどちらにすることもできます:
- 受動媒質(): 前の例と同様
- 能動媒質(): 導体は外部の電流源または電圧源から電源供給を受けます。