Magneto Static: 解を求める方程式(概要)

概要

静磁界問題の解法に使用する方程式は次のとおりです:

  • マクスウェルの方程式(磁気系の場合)
  • 物質の構成方程式

静磁界アプリケーションの計算条件は次のとおりです:

  • 状態変数は時間に依存しません: d/dt = 0
  • 計算ではB界とH界のみが考慮されます。D界とE界は計算されません。電界のEDの方程式と磁界のBHの方程式は非連成です。

方程式と条件

ここで定義した計算条件の下では、各方程式は次のようになります:

B: 磁束密度(T)

H: 磁界強度(A/m)

J: 電流密度(A/m2

µ: 透磁率(H/m)

磁性材料で主要な方程式は、次のようにB(H)またはH(B)の形式で記述できます。

µr: 比透磁率

µ0: 真空の透磁率

Br: 残留磁束(永久磁石)

ここで

νr: 磁気抵抗率νr =1/µr

ν0: 真空の磁気抵抗率ν0 =1/µ0

Hc: 保磁力(永久磁石)

モデル

これらの方程式を解くために、次の2つのモデルを使用します:

  • 磁気ベクトルポテンシャルを使用するベクトルモデル(表記は
  • 磁気スカラーポテンシャルを使用するスカラーモデル(表記はϕtotまたはϕred

モデルと2Dアプリケーションまたは3Dアプリケーション

2Dソルバーを使用して解析する2Dアプリケーションでは、ベクトルモデルのみを使用できます。

3Dソルバーを使用して解析する2Dアプリケーションと3Dアプリケーションでは、次のようにベクトルとスカラーの2つのモデルが提示されます:

  • 2Dアプリケーション用のベクトルモデル
  • 3Dアプリケーション用のスカラーモデル