チュートリアル:ビレット表面と後端部の欠陥

ビレット表面追跡解析を使用して、ビレット表面がいつ押出製品に入るのかを特定し、不純物や欠陥を防ぎます。

押出プロセスにおいては、ビレット表面の不純物が製品に入るのを防ぐことが重要です。ビレット表面追跡解析を使用して、ビレット表面がいつ押出製品に入るのかを特定することができます。

Inspire Extrudeでは、表面の追跡解析を、ダミーブロックとビレットの移動がシミュレートされる非定常移動境界解析として設定できます。

ビレットの作成

ビレットを作成するには、形状を指定します。

  1. Create Billetアイコンをクリックします。


  2. 表示される小さなウィンドウで、ビレット寸法とコンテナ寸法を指定しSkin Thicknessを選択し、Enterを押します。


    注: ビレット表面は、後端部の欠陥の特定に使用される表面追跡解析を行う場合に必要となります。スキン幅を指定すると、ビレットスキンのソリッドが作成されます。
  3. Escを押して、このパネルを抜けます。
ビレットが作成され、ビレットスキンソリッドとともに寸法が決定されます計算は据込後のビレットで開始されるため、ビレットはコンテナーの直径に基づいた据込後の長さで作成されます。


材料の選択

  1. 材料アイコンをクリックします。


  2. Aluminum_Alloys > 6000_Series > AA6063の順に対象加工物の合金を選択します。


    注:

    検索ボックスをクリックするか、合金の名前を入力することにより、直接材料を検索できます。

  3. 合金名を右クリックし、Selectをクリックします。


    選択した合金がSelected Materialsペインに追加されます。


    注: この材料を選択解除するには、右クリックして選択解除をクリックします。
  4. OKをクリックしてMaterial Databaseを閉じます。
  5. ファイル > 名前をつけて保存をクリックして、目的の場所にモデルを保存します。
    注: 古い / 既存のモデルファイルとの競合を避けるため、モデルファイルは常に新しく作成したフォルダに保存することをお勧めします。

処理パラメータの指定とシミュレート

  1. Submit job for analysisアイコンをクリックして、シミュレーションを実行します。


  2. 表示されるAnalysis Parametersウィンドウで、以下に示すように値を入力します。


  3. 実行 ボタンをクリックします。
実行が正常に開始されると、シミュレーションのステータスをモニターできるようになります。
ジョブのサブミット後のステータス


メッシング完了後のステータス


ソルバーでジョブが実行されているときのステータス


OUTファイルの確認

ポスト処理の目的は、ダイスの性能を理解することです。このためには、HVでモデル内の材料の流れと熱伝達を調査します。HVで詳細なポスト処理を行う前に、OUTファイルを確認して結果の簡単な概要を把握します。

  1. テキストエディターで*.outファイルを開きます。
  2. ポスト処理のセクションで概説したステップを適用し、すべてのデータを確認します。

Profile3D_volume.txtファイルの解析

  1. 作業フォルダからProfile3D_volume.txtファイルを開きます。
    これはASCIIファイルで、どのテキストエディターでも表示できます。
  2. データを確認します。
    ラム加速時間中、出口サーフェスにビレット表面材料は存在しません。押出が進むにつれ、出口サーフェス上のビレット表面材料が増加します。押出開始から49秒後(23回目の時間ステップ)、出口サーフェスにはビレット表面が5%より多く含まれています。
    注: 想定されるカットオフ値は5%です。ビレット表面が5%より多く含まれるプロファイルは、廃棄物と見なされます。


シミュレーション結果の表示

解析エクスプローラでシミュレーション結果を確認します。