ジオメトリエンティティ

すべてのポイント、ライン、サーフェス、またはソリッドは、複数のコンポーネントに属することができないため、手動でコンポーネントと要素の関係を排他的に保つ必要があります。

ポイント(Points)

ポイントは0次元の形状エンティティです。

フリーポイントは、サーフェスに関連付けされていない空間内の0次元のジオメトリエンティティです。これは小さな"x"で表示されます。これらのポイントタイプは一般的に溶接位置やコネクターに使用されます。

固定ポイントは、サーフェスに関連付けされた0次元の形状エンティティです。これは小さな"o"で表示されます。オートメッシャーは、メッシュ作成時に固定ポイントの位置に節点を作成します。3つまたはそれ以上のエッジとの交差位置にある固定ポイントは、頂点(頂角ポイント)と呼ばれます。頂点は、除去(削除)することができません。

ライン(Lines)

ラインは、サーフェスまたはソリッドに属していない、空間内の線を表現します。ラインは、1次元形状エンティティです。

ラインは、1つまたはそれ以上のラインタイプで構成されます。ラインにおける個々のラインタイプはセグメントと呼ばれます。各ラインセグメントの終点は次のラインセグメントの始点に接続されます。結合点は2つのラインセグメント間の共有ポイントです。複数ラインセグメントは、単独のラインエンティティとして扱われるので、ライン上で実行された操作はラインの各セグメントに影響を及ぼします。通常、HyperMeshは、形状を表現するのに適切なラインセグメントの数とタイプを自動的に選択し使用します。

ラインは、サーフェスエッジとは異なり、特定の操作において扱いが異なります。

サーフェス(Surface)

サーフェスは、物理的なパートに関連した形状を表現します。サーフェスは2次元形状エンティティで、自動メッシュ生成などに使用されます。

サーフェスは1つまたは複数フェイスから成ります。各フェイスは、必要であればサーフェスをトリムする数学的なサーフェスとエッジを含みます。サーフェスが複数のフェイスを持つ場合、すべてのフェイスは1つのサーフェスエンティティとして操作されます。サーフェスに対して行われた操作は、そのサーフェスを構成するすべてのフェイスに対し影響を与えます。通常、HyperMeshは、形状を表現するのに適切なサーフェスのフェイス数とタイプを自動的に選択し使用します。

サーフェスの外周は、エッジにより定義されます。4つのサーフェスエッジタイプがあります:
自由エッジ(Free edge)
自由エッジは、1つのサーフェスのみに属するエッジです。
自由エッジはデフォルトでは赤で色づけされます。
サーフェスで構成されるクリーンなモデル上では、自由エッジはパートの外周または内部の穴の周囲に沿って現われます。隣接する2つのサーフェス間に現われる自由エッジは、それら2つのサーフェス間のギャップの存在を示します。オートメッシャーは、2つのサーフェス間のギャップが存在するところには、メッシュにギャップを残します。
共有エッジS(hared Edge)
共有エッジは、2つの隣接するサーフェスに属する、または共有されるエッジです。
共有エッジは、デフォルトでは緑で表示されます。
2つのサーフェス間のエッジが共有エッジである場合、それら2つのサーフェス間にギャップやオーバーラップ(重なり)は存在せず、幾何学的に連続しています。オートメッシャーは、共有エッジの長さに沿って常にシード節点を置き、そのエッジに沿ってギャップが存在しない連続メッシュを生成します。オートメッシャーは、1つの共有エッジを越えるような個々の要素は構築しません。
除去エッジ(Suppressed Edge)
除去エッジは、2つの隣接するサーフェスに共有されますが、オートメッシャーには無視されます。
除去エッジはデフォルトでは青色で表示されます。
共有エッジと同様、除去エッジは、2つのサーフェスの幾何学的連続を示しますが、共有エッジと異なるのは、オートメッシャーが、エッジがあたかも存在しないかのようにそれを越えてメッシュ分割を行う点です。オートメッシャーは、除去エッジの長さに沿ってシード節点を置かないため、個々の要素はそれを越えて作成されます。エッジを除去することにより、サーフェスを効果的により大きい論理的なメッシュ分割可能領域へ結合することが可能です。
ノンマニホールドエッジ(Non-manifold Edge)
ノンマニホールドエッジは、3つまたはそれ以上のサーフェスが共有するエッジです。
デフォルトでは、ノンマニホールドエッジは黄色で色づけされます。
T接合エッジが出現する典型的な位置は、サーフェスの"T"交差点、或いは、2つ以上の重複サーフェスが存在するところです。オートメッシャーは、共有エッジの長さに沿って常にシード節点を置き、そのエッジに沿ってギャップが存在しない連続メッシュを生成します。オートメッシャーは、1つのT接合エッジを越えるような個々の要素は構築しません。T接合エッジは、除去することができません。

サーフェスエッジは、ラインとは異なり、特定の操作においての扱いは時によって異なります。

サーフェスエッジのコネクティビティは形状トポロジーを構成します。

ソリッド(Solid)

ソリッドは複数サーフェスで閉じられたボリュームで、どのような形でも受け入れます。ソリッドは3次元エンティティで、自動テトラメッシングやソリッドメッシングで使用されます。

ソリッドを定義するサーフェスは、複数のコンポーネントコレクターに属していてもかまいません。ソリッドと境界サーフェスの表示は、ソリッドが属しているコンポーネントコレクターによってのみコントロールされます。

フェイス(Face)

フェイスは、単独のNURBSで最も小さなエリアエンティティです。作成時に指定される独立した数学的定義を有します。

すべてのフェイスは、以下の式で数学的に表現されます。
  • 平面(plane)
  • 円筒 / 円錐(cylinder/cone)
  • 球体(sphere)
  • トーラス(torus)
  • NURBS

サーフェスは、単独フェイスタイプまたは複数フェイスタイプで作成されます。複数タイプは、鋭角なコーナーや非常に複雑な形状を持つ、より複雑なサーフェスに使用されます。