PEEC法について

Origin

総インピーダンスへの寄与が構造の各パートによるものであるとする全体的な手法が、70年代初頭にA. E. Ruehliによって提案されました。

これがPEEC(部分要素等価回路)法です。

Maxwell方程式に基づき、A. E. Ruehliは、集中素子(L、R、M)を有する電気回路を使用して、電気構造の接続をモデル化するため、部分要素の概念を導入しました。

説明

PEECは、長方形断面の直線的な導体の抵抗、部分インダクタンス、および相互部分インダクタンスを正確に計算することができる手法です。

任意の断面の導体を考慮するには、数値積分技術を使用するか、断面を長方形の基本要素に細分化(メッシュの概念)します。

注: この手法は、静電容量の効果が無視される、磁気タイプの準静電磁界に対応します。

この手法の基盤となる原理 / 理論

抵抗と部分インダクタンスの計算は、それぞれ、オームの法則と導体に沿ったベクトルポテンシャルの線積分に基づきます。非線形磁気材料がない領域に導体が配置される必要があり、また導体断面上での電流密度が均一である必要があります。

周波数手法とは適合しないこの最後の条件は、周波数で電流の変化を考慮するため、導体を細分化する(メッシュの概念)ことによって克服できます。

この手法の原理は以降のパラグラフで詳細に説明します。

用途

この手法では、さまざまなタイプの導体について、局所化されたコンポーネント(部分要素)による等価電気回路の構築が可能です。

この用途はソリッド導体に制限されます。