マルチフィジックス連成シミュレーション: 概要
説明
用語としてのマルチフィジックス連成シミュレーションは、“外部”として知られている連成に使用されています。外部連成では、他のソフトウェアとのデータ交換と同期が必要です。
原理
マルチフィジックス連成シミュレーションの原理を、電磁 / 熱連成の例を引いて説明します(次のブロックをご参照ください)。
電磁 / 熱連成には次の特徴があります:
- 電磁解析プロセスと熱解析プロセスは互いに独立しています。
- 次に挙げる特定の項によって2組の連立方程式が連成しています:
- 熱解析プロセスで得られる温度は、材料の物理特性(透磁率、固有抵抗、誘電率など)を通じて電磁連立方程式に干渉する量です。
- 電磁気解析から得られる電力損失は、熱伝達の連立熱方程式の熱源に対応する項です。
マルチフィジックス連成シミュレーションでは次の操作が必要です:
- ソフトウェアのアイテム間での情報交換:“どの量をどのドメインで交換すべきか、またどの交換方法を使用できるか”
- データ交換と解析プロセスとの同期:“どの時点でデータを交換し、どの時点で解析プロセスを実行すべきか”
課題
連成シミュレーションの課題には次の現実が関連しています:
- 連成したソフトウェアでそれぞれ異なる解法(有限要素法、解析法、有限差分法など)を使用できます。
- 検討対象とした複数の物理現象間に強い相互依存性があり、その扱い方式が互いに異なる可能性があります(定常状態方式、大きく異なる時定数を使用した過渡方式など)。
操作
ソフトウェアの観点からすると2種類の操作が可能です。それらを下の表に示します。
Fluxのメニューから実行するマルチフィジックス連成シミュレーション |
APIを介したマルチフィジックス連成シミュレーション |
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2つのソフトウェアの機能を並列実行 | 一方のソフトウェアを他方のソフトウェアに統合(dll) |
ファイルによるデータ交換 手動またはコマンド ファイルによる同期 複数のソフトウェア製品を迅速に統合できる可能性 |
専用のインターフェース(API)による通信と同期 ソースコードに準拠する必要性または統合したアプリケーションを用意する必要性 |