供給源の記述
概要
以下のさまざまなタイプに供給源を分類できます:
- 永久磁石
- 直流電流(均一に分布した電流密度)
- 適用する磁界(3Dアプリケーション)
- 強制磁束(2Dアプリケーション)
Fluxを使用したこれらのさまざまな供給源タイプのモデリングについて以降のパラグラフで説明します。
永久磁石
永久磁石は、前に説明したように、磁性材料領域を使用して記述します(§材料媒質の記述をご参照ください)。
永久磁石の特性、残留磁気誘導、および磁化方向は材料の定義で指定します。
電流
電流は、時間変化がなく連続的で、空間位置によって変化しない均一分布を示します。
電流源は次のいずれかの方法で記述します:
- 前に説明したように、コイル導体タイプの材料領域を使用する(§材料媒質の記述をご参照ください)。これは、メッシュ化コイルで使用する方法です(§メッシュ化コイル(2D/3D)をご参照ください)。
- コイルとされている特定のエンティティを使用する。この場合は、3Dアプリケーション専用のオプションである非メッシュ化コイルを扱います(§非メッシュ化コイル(特定の3D)をご参照ください)。
コイル内部電流の表現
コイルのワイヤ(コイル巻線)内部電流(I)の値は、コイルに関連付けられた、より線導体タイプの電気コンポーネントによって設定します。
コイルの断面を流れる電流(IB)の値は、と記述できます。
- nはコイルの巻数
- Iはコイルの1巻に流れる電流
電気コンポーネントの役割
より線導体タイプの電気コンポーネントを使用すると以下の手順を実行できます:
- 同じ電流が流れるコイルの再グループ化(メッシュ化コイルと非メッシュ化コイル)
- 電流値の定義
コイルの再グループ化:
コイルの再グループ化の例を以下に示します。各コイルを流れる電流は、電気コンポーネント(B1)の電流です。各コイルは直列接続されています。
電流の表現:
より線導体タイプの電気コンポーネントの内部電流値を定義するには、次の2つの方法があります:
- 電流の値を直接適用する
- コンポーネントを外部の電気回路に関連付ける(Magnetostaticアプリケーションでは使用できません)
適用する磁界(3D)
スタディドメイン同様に“追加の”磁界(H0)を適用できます。磁気双極子によって生成された磁界、地磁気によって生成された磁界、またはデバイスのモデル化した部分から“離れた位置”で生成された磁界を、この適用磁界とすることができます。
この磁界は、他の磁力源(永久磁石、コイル)によって生成された磁界に重ね合わされます。
以下の磁界を使用できます:
- 磁気双極子によって生成された磁界
- 均一磁界または空間位置に依存する磁界
強制磁束(2D)
“強制磁束”タイプで非実体であることがわかっている領域を使用して、領域に磁束(φ0)を適用できます。
ライン領域(2D)に適用する磁束はWb単位で表現されます。この磁束として、均一な磁束または空間位置に依存する磁束を使用できます。