対称性と周期性: 直列接続または並列接続されたコイル

留意事項

前述のとおり、コイル内の電流値は、そのコイルが関連付けられている電気コンポーネントによって設定されます。

複数のコイルについては、次のことが当てはまります:

  • それらのコイルに同じ電流が流れる場合(直列接続されたコイル)、それらを同じコンポーネントに割り当てることができます。
  • それらのコイルに異なる電流が流れる場合(並列接続されたコイル)、それらを異なるコンポーネントに割り当てる必要があります。

対称性 / 周期性が存在する場合

対称性や周期性が存在する場合、“元の”コイルと“コピー*”コイル(対称化や周期化の結果として生成されるもの)は、同じ電気コンポーネントに割り当てられます。したがって、これらを流れる電流は同じです。すなわち、元のコイルとコピーコイルは直列接続されています。

このようなコイルの関連付けは変更可能であり、特に、Conductors in series or in parallelオプションを使用してコイルまたはコイルの一部を並列に接続できます。

注: *元のコイルのコピーは、以下のいずれかにすることができます:
  • 実際のコピー: 非メッシュ化タイプのコイルの場合。実際にはスタディドメイン外で表されます。
  • 仮想コピー: メッシュ化タイプのコイルの場合。仮想コピーはスタディドメイン外では表されませんが、境界条件を通じて考慮されます。

ここでは、下記の2つの例について考えます。1つ目の例では、デバイスは対称性を有しており、スタディドメインにはデバイスの半分のみが表されています。2つ目の例では、デバイスは周期性を有しており、スタディドメインではデバイスの6分の1のみが表されています。

デバイスに

対称性あり

デバイスに

周期性(60°)あり

これら2つの例では、スタディドメインに表されているコイルは1つの電気コンポーネントのみに関連付けられており、電流値はこのコンポーネントのレベルで設定されています。この値をIとします。実行されたコイルの関連付けのタイプに応じたコイル内の電流の値(IC)を次の表に示します。

コイル

デバイスに

対称性あり

デバイスに

周期性(60°)あり

すべて直列 IC = I IC = I
すべて並列 IC = I/2 IC = I/6