アプリケーションごとの基準
概要
すべての基準がすべてのアプリケーションやすべての領域に適合するわけではありません。
ほとんどの場合、アプリケーションと関連性のない誤差基準は使用できません。たとえば、熱誤差基準は熱アプリケーションにのみ使用できます。しかし、あらゆる状況との関連性を確保できるように、すべての誤差基準が整備されてきたわけではありません。
各アプリケーションの各領域と各基準との関連性を次の表に示します。
2D基準と領域タイプ
2D磁気アプリケーションの各領域と各基準との関連性を次の表に示します。
誤差基準 | 方程式 | 大型の導体 | メッシュ化コイル | 非導電性の磁性体 | 空気または真空 |
---|---|---|---|---|---|
パワーバランス | |||||
磁界の渦度の保全 | rotH = J | ||||
磁界の随伴エネルギーの勾配 |
3D基準と領域タイプ
3D磁気アプリケーションの各領域と各基準との関連性を次の表に示します。
誤差基準 | 方程式 | 大型の導体 | メッシュ化コイル | 非導電性の磁性体 | 空気または真空 |
---|---|---|---|---|---|
電流の保全 | divJ = 0 | ||||
磁気誘導の保全 | divB = 0 | ||||
パワーバランス | |||||
磁界の随伴エネルギーの勾配 |
関連性のない誤差基準
誤差基準が領域タイプと関連性がない場合(空気領域における電流バランスなど)は、選択された領域と関連性がないことを示すエラーメッセージがダイアログウィンドウに返されます。
熱磁気誤差基準
熱磁気アプリケーション向けに用意されている誤差基準は、磁気アプリケーション向けの誤差基準と同じですが、熱流束の保全が追加されています。
他のアプリケーション向けの誤差基準
他のすべてのアプリケーション(静電、定常状態AC電気、電気伝導、熱アプリケーション)向けに用意されている誤差基準は、各アプリケーションのすべての領域に一意で関連性があります。
誤差基準とメッシュ次数
誤差基準は、1次メッシュの正確な結果が得られるように全面的に適合しているわけではありません。この基準は、大まかな指標は提供できますが、高密度なメッシュでも誤差は減少しません。
展望
提供されている誤差基準は、自動適応メッシュソルバーへの道を切り開きます。次の開発では、メッシュをユーザーが定義しなくても十分正確な結果が得られるようなシミュレーション設計プロセスの実現が望まれています。