誘電的挙動法則: 定義
説明
誘電的挙動法則とは、材料の任意のポイントで誘電分極Pを局所電界強度Eに結び付ける巨視的関係のことです。
これは、電界の影響下で材料の誘電分極が変化することを意味します。
この法則は の形式で記述できます。
ここで、量χeは、電気感受率と呼ばれるスカラー量またはテンソル量です。*
注:
誘電的挙動法則は、次の形式のいずれかで記述できます。
⇒ ⇒ ⇒
ここで、量εは誘電率のスカラーまたはテンソルです。
複素誘電率
高調波を扱う場合は複素表現を使用します。
誘電率は、複素量を使用してε = ε' - j.ε "で表現します。
ここで:
-
ε'は複素誘電率εの実数部です
(ε'は材料内部を伝播する高調波の速度の特性を記述する項です。ε'が大きくなるほど、速度は遅くなります)。
-
ε"は複素誘電率εの虚数部です
(ε"は材料の誘電損の特性を記述する項です。これは、電磁エネルギーを熱エネルギーに変換する材料の能力です)。
誘電損*の特性は、量tan( δh )= ε "/ ε'で記述できます
(ここで、δhはヒステリシスによる誘電損角です)。