部分保存
概要
シミュレーションはますます効率的になり、シミュレート対象のモデルはますます複雑化しています。また、コンピューター性能と相まって、分散コンピューティングの可能性の広がりにより、マルチパラメトリックシミュレーションは、最適な設計を見つけるための最適化シミュレーションを利用してますます最新化しています。その結果、プロジェクトはますます肥大化し、大量のディスク容量を必要とします。
この解決策の1つが、このようなプロジェクトの結果を活用できるようにしたまま、ディスク上の解析対象プロジェクトのサイズを縮小するための部分保存です。プロジェクトの軽量化のための2つの方法:
- 解析前に、解析シナリオで保存する計算ステップを定義する
- ポスト処理で、解析シナリオで削除する計算ステップを定義する
保存モード
シナリオのボックスで、保存モードを選択できます:
- すべてのパラメトリックアプリケーションで:
- ALL:すべてを保存する(デフォルト)
- NOTHING: 何も保存しない
- 過渡アプリケーションで:
- ALL: すべてを保存する(デフォルト)
- NOTHING: 何も保存しない
- ONE OUT OFF: Nステップに1ステップ保存する
解析プロセスでの部分保存
解析を開始する前に、“Result storage”タブで“partial storage of the results”をオンにすることにより、シナリオのボックスで保存モードを選択できます。
ツリー内のシナリオのノードで、コンテキストメニュー“Partial Storage”を使用することで、“Result storage”タブで直接シナリオの編集ボックスを開くことができます。
ポスト処理でのステップの削除
ユーザーは、シナリオを変更することによって、解析プロセス後の保存量を削減することもできます。
該当するSOLVE _ ***. EFLファイルの削除は、Fluxプロジェクトの保存時にのみ実施されます。
そのため、ユーザーは、プロジェクト全体を解析し、計算されたすべての時間ステップを使用して必要な結果をポスト処理してから、保存量を削減してプロジェクトを保存できます。つまり、すでにポスト処理された結果は維持されます。ただし、論理的に、これらの結果をすべてのステップを使用して再計算することはできません。
注釈
12.2バージョンの前から、すでに“Delete results”コマンドは存在していましたが、このコマンドは、電気的な結果やセンサーなどもすべて(メッシュの節点での値だけでなく)削除するため、解析を続行するには、Fluxで削除されたすべてのステップを再計算する必要があります。このような保存量の削減とは異なり、ユーザーは、すでに削除されているが“solved and then deleted by the user”として識別されているステップを再計算することなく、最後のステップから解析を継続できます。
ステップセレクター
削除されたステップは、“solved and then deleted by the user”というステータスで存在し、オレンジ色で表示されます。これは、緑色で表示される保存されたステップとは対照的です。
曲線の挙動
- 電気曲線の場合は、すべてのデータが存在します。
- 空間量の曲線の場合は、ステップが削除されてから計算されます。
- 2つの連続するステップでどのステップも削除されなかった場合は、ポイントが直線的に接続されます。
- 2つの連続するステップで1つ以上のステップが削除された場合は、点群が表示されます。
鉄損の特異性
鉄損を計算する場合、1つ以上の値が失われると、計算がブロックされます。