構造にあるスポット溶接の疲労性能をスタディできるようにします。
現在のところ、応力寿命(SN)に基づくスポット溶接疲労の解析のみがサポートされています。スポット溶接位置は、シート1、シート2、ナゲットの3つの属性で定義します。
図 1. スポット溶接疲労
実装
スポット溶接の疲労解析では、Ruppらの論文に基づき、独立した3つの位置であるシート2か所とナゲットでの溶接を検討します。ナゲットの位置で断面に作用する力とモーメントを求め、それらを使用して、シートとナゲットの位置でそれらによって発生する応力を計算します。つづいて、これらの応力を使用し、レインフローカウントとSN法によって疲労損傷を計算します。
以降の各項では、これらの位置での応力とそれによって発生する損傷を計算する方法を取り上げます。
シート位置(1または2)
図 2. シート位置で計算対象とする力とモーメント
ナゲット位置での力とモーメントを考慮することによって、シートに発生する半径方向応力を計算します。次に示す
θ
の関数として、荷重時間履歴の各時点で半径方向応力
σ(θ)
を計算します。
(1)
σ(θ)=−σmax(fy)cosθ−σmax(fz)sinθ+σ(fx)+σmax(my)sinθ−σmax(mz)cosθ
各値の意味は次のとおりです:
(2)
σmax(fy)=fyπDT×Cfyz×Ddefyz×Ttefyz
(3)
σmax(fz)=fzπDT×Cfyz×Ddefyz×Ttefyz
(4)
σ(fx)=(1.744fxT2)×Cfx×Ddefx×Ttefxforfx>0.0
(5)
(fx) = 0.0forfx≥0.0
(6)
σmax(my)=(1.872myDT2)×Cmyz×Ddemyz×Ttemyz
(7)
σmax(mz)=(1.872mzDT2)×Cmyz×Ddemyz×Ttemyz
-
Cfyz
、
Cmyz
、
Cfx
- スケールファクター
-
defyz
、
demyz
、
defx
- 直径指数
-
tefyz
、
temyz
、
tefx
- 厚み指数
Rupp法と同等にするには:
Cfyz=1,defyz=0,tefyz=0
Cmyz=0.6,demyz=0,temyz=0.5
Cfx=0.6,defx=0,tefx=0.5
相当半径方向応力を、
θ
(デフォルトでは18°)の間隔で計算します。
θ
の値は、スポット溶接の解設定でNumber of angles欄を編集することで変更できます。つづいて、レインフロー周期カウントを使用し、角度位置(
θ
)ごとに疲労寿命と損傷を計算します。出力として最悪の損傷値を抽出します。他方のシートでも同様の手順を実施します。
ナゲット位置
図 3. ナゲット断面で計算対象とする力とモーメント
ビーム要素に作用するせん断応力と曲げ応力を使用して、次のように
θ
の関数として絶対最大主応力を荷重時間履歴の各時点で計算します。
(8)
τ(θ)=τmax(fy)sinθ+τmax(fz)cosθ
(9)
σ(θ)=σ(fx)+σmax(my)sinθ−σmax(mz)cosθ
各値の意味は次のとおりです:
(10)
τmax(fy)=16fy3πD2
(11)
τmax(fz)=16fz3πD2
(12)
σ(fx)=4fxπD2forfx>0.0
(13)
σ(fx)=0.0forfx≤0.0
(14)
σmax(my)=32myπD3
(15)
σmax(mz)=32mzπD3
τ(θ)
から
σ(θ)
までの範囲で
θ
ごとに相当最大絶対主応力を計算します。これらの応力を以降の疲労解析で使用します。レインフロー周期カウントを使用して、角度の
θ
ごとに疲労寿命と損傷を計算します。出力として最悪の損傷値を抽出します。