CADの準備についてのガイドライン

一般的に、Inspire Extrudeの解析の開始点は、ダイスアセンブリのCADファイルです。

解析を向上させるには、インポートするファイルが次のガイドラインに従う必要があります。
  1. 質量がゼロでないソリッドであること。つまり、ボリュームが閉じられ、穴や欠陥がないこと。
  2. ダイスアセンブリのさまざまなコンポーネントが正しく配置されていること。
  3. モデルに浮遊サーフェスおよびラインがないこと。
CADモデルの作成に使用したソフトウェアによっては、このようなエラーが避けられない場合があります。Inspire Extrudeでは、このような問題を修正できます。細いサーフェスは、バックグラウンドメッシング中の自動形状クリーンアップステップによっても修正されます。このセクションでは、これらのエラーのいくつかを解決する方法について説明します。全体のガイドラインとしては、次のようなことが挙げられます:
  1. ほとんどのCADシステムには単位系が組み込まれています。メートル単位(mm)またはヤードポンド単位(インチ)で作業することをお勧めします。ダイスソリッドの作成に使用した単位系と同じ単位系を使用してください。これにより、丸め処理の問題が回避されます。例えば、ポケットは0.314961インチと指定するより8mmと指定する方が簡単です。
  2. CADモデルをエクスポートする際、関連するソリッドのみをエクスポートします。サーフェスやその他関係のないコンポーネントをエクスポートしないでください。
  3. 一般に、ベアリングライン情報は、ダイスソリッドやマンドレルソリッドに組み込まれています。ラインコンポーネントを分離する必要はありません。ダイスソリッド自体にこの情報がない場合は、これらを後でインポートできます。

インポートされたCADモデルの質量 / 体積がゼロ

インポートされたCADファイルに質量がゼロのソリッドが含まれる場合、これはいくつかの異なる方法を使用して修正できます。

  1. インポート中にInspire Extrudeがこのエラーを表示し、これの自動修正を試みます。そのオプションを確定します。エラーの複雑さによっては、これらのエラーを自動的に修正できます。
  2. パッチツールを使用して、エラーを検出し、一度に1つずつ手動で修正することでボリュームを閉じます。
  3. どちらの試みもうまくいかない場合、ソリッドをステップファイルとしてエクスポートし、これをインポートして戻します。Inspire Extrudeは、ソリッドのインポート中にこれを修正します。

これらのステップを実行してもエラーが残る場合は、元のCADソフトウェアでこれを修正する必要があります。

抽出された流動ボリュームの質量 / 体積がゼロ

ダイスソリッドの質量がゼロ以外の場合でも、不完全な流動ボリュームまたは質量がゼロの流動ボリュームが作成される可能性のある問題が隠れている場合があります。

これはいくつかの異なる方法を使用して修正できます:
  1. 流動ボリュームを抽出する前にダイスソリッドの結合を試みる。
  2. パッチツールを使用する。
  3. ステップファイルとしてモデル(流動ボリュームのみ)をエクスポートし、これをインポートして戻す。Inspire Extrudeは、ソリッドのインポート中にこれを修正します。

ベアリングの抽出後にリリーフ領域を削除できない

このエラーが発生した場合は、内部形状の問題が原因である可能性があります。この場合、ベアリング領域の開始地点でソリッドを手動でトリムできないこともわかります。

Inspire Extrudeはベアリング領域とベアリングカーブの両方を適切に抽出しているので、残りのタスクはリリーフ領域の切り取りと削除のみです。リリーフ領域は、手動で2~3回切り取りを試みるとトリムできるはずです。つまり、まず上部のソリッドを少しだけ切り取って削除してから、実際のベアリングの開始場所を切り取ります。