AutoRider

AutoRiderは、人体の質量と慣性をモデル化し、人体のグラフィックスも扱います。

AutoRiderには、人体の質量と寸法を設定するためのコントロールと膝や股などの主要な関節の角度を変更するためのコントロールが用意されています。関節の角度を変更すると、立った姿勢、膝立ちの姿勢、座った姿勢などのさまざまな姿勢をライダーに設定できます。

AutoRiderは弾性体ではありません。モデルを構成するボディとこれらのボディを結合している関節は剛体です。


図 1.

AutoRiderの質量と寸法は、モデリング要件に基づいて変更できます。

モデルへのAutoRiderの追加

AutoRiderをモデルに追加するための大まかな手順は以下のとおりです:
  1. ProjectブラウザでModelを右クリックして、Add Auto Entityをクリックします。


    図 2.
    Add Auto Entityダイアログが表示されます。


    図 3.
    OK
    選択したタイプを適用してウィンドウを閉じます。
    Apply
    ウィンドウを閉じずに自動車用エンティティを追加します。
    Cancel
    Auto Entityダイアログを終了します。
  2. ドロップダウンメニューからAutoRiderを選択します。


    図 4.
  3. OKをクリックします。

    AutoRiderエンティティがProjectブラウザに追加されます。

  4. AutoRiderパネルがパネル領域に表示されます。


    図 5.
  5. Rider MarkerアタッチメントとFrame Bodyアタッチメントを解析してAutoRiderを配置します。


    図 6.
    参照 説明
    Rider Marker AutoRiderを配置するための参照マーカー、参照の初期フレームを提供します。
    Frame Body AutoRiderを車両ボディに固定します。

AutoRiderの質量と寸法の調整



図 7.
パラメータ 説明
Height AutoRiderの身長を入力します。この身長は100~200cmの範囲にする必要があります。スライダーを使用して身長を変更できます。
Body Density AutoRiderの身体密度を入力します。身体密度は、立方メートルあたり500~1500kgの範囲にする必要があります。スライダーを使用して身体密度を変更できます。
Mass 身長と身体密度の値に基づくAutoRiderの質量。単位はモデルの単位と同じです。
Ixx、Iyy、Izz 身長と身体密度の値に基づく、AutoRiderの慣性モーメントの値。単位はモデルの単位と同じです。
Inertia Reference 質量と慣性の値の計算に使用する参照フレーム。
Set Position AutoRiderに事前定義したデフォルト位置を設定します。現在のオプションはStandingまたはSittingです。

AutoRiderの位置調整

胴体と首


図 8.
パラメータ 説明
Torso y方向を中心とした胴体の角度を入力します。スライダーを使用して角度を変更できます。“MN angles”データセットと“MX angles”データセットでAY_pelデータメンバーの値を更新することにより、この欄の値に対する制限を変更できます。
Neck y方向を中心とした首の角度を入力します。スライダーを使用して角度を変更できます。“MN angles”データセットと“MX angles”データセットでAY_necデータメンバーの値を更新することにより、この欄の値に対する制限を変更できます。
股関節


図 9.
パラメータ 説明
Hip Az Left z方向を中心とした左股関節の角度を入力します。スライダーを使用して角度を変更できます。“MN angles”データセットと“MX angles”データセットでAZ_hip_lデータメンバーの値を更新することにより、この欄の値に対する制限を変更できます。
Hip Az Right z方向を中心とした右股関節の角度を入力します。スライダーを使用して角度を変更できます。“MN angles”データセットと“MX angles”データセットでAZ_hip_rデータメンバーの値を更新することにより、この欄の値に対する制限を変更できます。
Symmetry: L->R 左から右に値を鏡映する場合に、このボックスをオンにします。右側の角度の欄が読み取り専用になります。
Hip Ay Left y方向を中心とした左股関節の角度を入力します。スライダーを使用して角度を変更できます。“MN angles”データセットと“MX angles”データセットでAY_hip_lデータメンバーの値を更新することにより、この欄の値に対する制限を変更できます。
Hip Ay Right y方向を中心とした右股関節の角度を入力します。スライダーを使用して角度を変更できます。“MN angles”データセットと“MX angles”データセットでAY_hip_rデータメンバーの値を更新することにより、この欄の値に対する制限を変更できます。
Symmetry: L->R 左から右に値を鏡映する場合に、このボックスをオンにします。右側の角度の欄が読み取り専用になります。


図 10.
パラメータ 説明
Knee Ay Left y方向を中心とした左膝の角度を入力します。スライダーを使用して角度を変更できます。“MN angles”データセットと“MX angles”データセットでAY_kne_lデータメンバーの値を更新することにより、この欄の値に対する制限を変更できます。
Knee Ay Right y方向を中心とした右膝の角度を入力します。スライダーを使用して角度を変更できます。“MN angles”データセットと“MX angles”データセットでAY_kne_rデータメンバーの値を更新することにより、この欄の値に対する制限を変更できます。
Symmetry: L->R 左から右に値を鏡映する場合に、このボックスをオンにします。右側の角度の欄が読み取り専用になります。


図 11.
パラメータ 説明
Shoulder Az Left z方向を中心とした左肩の角度を入力します。スライダーを使用して角度を変更できます。“MN angles”データセットと“MX angles”データセットでAZ_sho_lデータメンバーの値を更新することにより、この欄の値に対する制限を変更できます。
Shoulder Az Right z方向を中心とした右肩の角度を入力します。スライダーを使用して角度を変更できます。“MN angles”データセットと“MX angles”データセットでAZ_sho_rデータメンバーの値を更新することにより、この欄の値に対する制限を変更できます。
Symmetry: L->R 左から右に値を鏡映する場合に、このボックスをオンにします。右側の角度の欄が読み取り専用になります。
Shoulder Ay Left y方向を中心とした左肩の角度を入力します。スライダーを使用して角度を変更できます。“MN angles”データセットと“MX angles”データセットでAY_sho_lデータメンバーの値を更新することにより、この欄の値に対する制限を変更できます。
Shoulder Ay Right y方向を中心とした右肩の角度を入力します。スライダーを使用して角度を変更できます。“MN angles”データセットと“MX angles”データセットでAY_sho_rデータメンバーの値を更新することにより、この欄の値に対する制限を変更できます。
Symmetry: L->R 左から右に値を鏡映する場合に、このボックスをオンにします。右側の角度の欄が読み取り専用になります。
足首


図 12.
パラメータ 説明
Ankle Ay Left y方向を中心とした左足首の角度を入力します。スライダーを使用して角度を変更できます。“MN angles”データセットと“MX angles”データセットでAY_ank_lデータメンバーの値を更新することにより、この欄の値に対する制限を変更できます。
Ankle Ay Right y方向を中心とした右足首の角度を入力します。スライダーを使用して角度を変更できます。“MN angles”データセットと“MX angles”データセットでAY_ank_rデータメンバーの値を更新することにより、この欄の値に対する制限を変更できます。
Symmetry: L->R 左から右に値を鏡映する場合に、このボックスをオンにします。右側の角度の欄が読み取り専用になります。


図 13.
パラメータ 説明
Elbow Ay Left y方向を中心とした左肘の角度を入力します。スライダーを使用して角度を変更できます。“MN angles”データセットと“MX angles”データセットでAY_elb_lデータメンバーの値を更新することにより、この欄の値に対する制限を変更できます。
Elbow Ay Right y方向を中心とした右肘の角度を入力します。スライダーを使用して角度を変更できます。“MN angles”データセットと“MX angles”データセットでAY_elb_rデータメンバーの値を更新することにより、この欄の値に対する制限を変更できます。
Symmetry: L->R 左から右に値を鏡映する場合に、このボックスをオンにします。右側の角度の欄が読み取り専用になります。
手首


図 14.
パラメータ 説明
Wrist Ay Left y方向を中心とした左手首の角度を入力します。スライダーを使用して角度を変更できます。“MN angles”データセットと“MX angles”データセットでAY_wri_lデータメンバーの値を更新することにより、この欄の値に対する制限を変更できます。
Wrist Ay Right y方向を中心とした右手首の角度を入力します。スライダーを使用して角度を変更できます。“MN angles”データセットと“MX angles”データセットでAY_wri_rデータメンバーの値を更新することにより、この欄の値に対する制限を変更できます。
Symmetry: L->R 左から右に値を鏡映する場合に、このボックスをオンにします。右側の角度の欄が読み取り専用になります。
上記の各コントロールを組み合わせると、ほとんどの車両上でAutoRiderの位置を調整できます。