Tの変化に応じた解析磁気飽和曲線 + 屈曲点調整 * 指数関数
プレゼンテーション
このモデルはB(H)の次の挙動則を定義します:
- 非線形な挙動則(磁気飽和と屈曲点調整を考慮します)
- 等方性材料の挙動則
- 温度上昇とともに指数関数的に減少する飽和磁気分極Jsと比透磁率μrの値による挙動則
数学モデル
このモデルは、前回と同様に、直線と曲線の組み合わせで構成されます。実験曲線をより適切に近似するため、係数によって曲線の屈曲形状を調整します。このモデルでは、温度上昇に伴って飽和磁気分極Jsと比透磁率μrが指数関数的に減少します(Js0とμrには温度係数COEF(T)を乗算します)。
相当する数式は次のように記述されます:
ここで:
ここで:
- μ0は真空の透磁率、μ0 = 4 π 10-7[H/m]
- μr0はT = 0°Cにおける比透磁率(原点での値)
- Js0はT = 0°Cにおける飽和磁気分極(単位はテスラ)
-
aは曲線の屈曲点調整係数(0 < a < 1)
この値が小さいほど曲線の曲がり方が急になります。
- COEF(T)は、前に説明した温度係数です。
B(H)曲線の形状を、下の図に表します。
例
さまざまなTによるB(H)曲線の形状を下の図に表します。
これは、Tcurie = 720°、C = 500°Cとした磁気飽和の解析曲線 + 屈曲点調整 * 指数関数です。Tcurie = 720°, C = 500°C