表面インピーダンス条件(3D)
概要
表皮効果が大きい3Dアプリケーションでは、表面インピーダンス定式化を使用することをお勧めします。
概要
表面インピーダンス条件とは、表皮効果が大きい場合に、その境界で導電ボリューム領域のみを考慮する特定の境界条件です。
表面インピーダンス条件によって、導電領域の表面における電界と磁界の間の関係が適用されます。
前提
導体全体にわたるnull電界の前提が作成されます(表面電流密度が存在する導電領域の表面は除きます)。
説明
表面インピーダンス()は、次の関係によって、導電領域の表面における磁界の接線方向成分を電界の接線方向成分と関連付けます:
、ここで
ここで:
- は、表面に対して垂直で、導電領域から出て行く単一ベクトルです。
- インデックス“s”は、電界と磁界が接線方向である導電領域の表面に配置されたポイントを示しています。
有効性と制限事項
表面インピーダンス条件の使用に関しては、以下の制限事項があります:
- トポロジカル秩序の制限: 結合の問題
- 幾何学的秩序の制限:表皮厚さδの値は、導体寸法に比べて小さい必要があります:
- δ<<L(ここで、Lは導電領域の有効な長さまたは幅)
- δ<<r(ここで、rは導電領域の有効な曲率半径)
この制限は次のように記述できます: δ<L/5かつδ<r/5
-
物理的秩序の制限:
フィールドは主に、導電領域の表面に接している必要があります(表面におけるフィールド法線方向成分は無視可能)。
この制限は次のように記述できます: δ/L>10(μ0/μ)かつμ>10μ0
詳細情報
表面インピーダンス条件の詳細については、ボリューム5の“Time-harmonic magnetodynamics”の章(§ 2.3.4項)をご参照ください。
注目点
この定式化は非常に効率的であり、信頼できる結果を提供します。
ソリッド導体領域の記述
表皮効果が大きい導電領域は、表面インピーダンスによって記述されたソリッド導体タイプの領域によって定義されます。
表面インピーダンスによって記述された導電領域は、以下の組み合わせです:
- 非アクティブなボリューム領域
- インピーダンス表面条件が適用される領域の境界
磁界は境界に接しています。
ボリューム領域(非アクティブ)の内部節点では、状態変数は計算されません。したがって、この領域をメッシュする必要はありません。
境界条件
同様に、(細長領域タイプの)計算ドメイン境界上で表面インピーダンス条件を適用できます。