マップドメッシュジェネレーター
定義
このメッシュジェネレーターを使用すると、以下の形状をメッシュ化できます:
- 矩形(または四角形要素)内部の矩形フェイス
- «ブリック»(六面体要素)内部の平行六面体ボリューム
フェイスの輪郭は、向かい合う2本のラインの要素数が同じになるようにメッシュ化した4本のラインに分割されます。トポロジの面から見ると、メッシュ化するサーフェスは矩形と等価です。ボリュームのマップドメッシュでは、トポロジの面から見ると、ボリュームは平行六面体形式と等価です。
要素の数と品質はユーザーが全面的に制御できます。
図解
マップドメッシュジェネレーターを使用したフェイスとボリュームのメッシュ化を下図に示します。
矩形、四角形 |
“ブリック”、六面体 |
用途
薄い領域(空隙、薄い積層、表皮厚さ)のメッシュ化では、このメッシュジェネレーターが特に効果的です。
また、デバイスの対称性を使用して得られた結果では、メッシュに対する外乱の効果(雑音)を低減できます。
接点数の削減によるコスト低減効果もあります。
制限事項
このメッシュジェネレーターは、自動メッシュジェネレーターよりも実行に時間を要するほか、実装の難度が高くなります。
3Dの特殊性
ボリュームに使用するマップドメッシュジェネレーターは、フェイスに使用するマップドメッシュジェネレーターよりも機能的に劣ります。良好な品質のメッシュを実現するには、メッシュ化するボリュームの形状を立方体形状に近い位置に置く必要があります。
円筒形ボリュームのメッシュ化では、メッシュの品質が低下する可能性があります。中心角が180度以上の円筒形フェイスを持つボリュームではマップドメッシュジェネレーターを使用できません。要素が微細すぎると、そのメッシュを計算プロセスで使用できないことがあります。
2Dの例
マップドメッシュジェネレーターを使用してメッシュ化したフェイスの例を以下に示します。
4本のラインで構成したフェイスのマップドメッシュ | |
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1番目のフェイスは四角形です。最上部と最下部のラインが幾何学的にメッシュ化され、フェイスの内側全体にメッシュが伝搬しています。 | |
2番目のフェイスは中心角が180度のリング部分です。半径方向にラインの幾何学的分割を使用しています。フェイスの内側全体にメッシュが伝搬しています。 |
5本以上のラインで構成したフェイスのマップドメッシュ | |
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ここに示すフェイスは、12のラインとポイントで構成されています。大きい凹部が特徴となっています。この構造は、左右にある4つの端点を使用して形成されています。他の8つのポイントは角位置にあります。得られるメッシュは正しくありません。 有効なメッシュを生成するには、このフェイスを5つなどに分割する必要があります。 |
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6つのラインで囲まれた凹状フェイスに対するマップドメッシュの2つの例。メッシュの離散化に応じて、メッシュが正確な場合と不正確な場合があります。良好な品質のメッシュを実現するには、このフェイスを2つに分割することをお勧めします。 |
3Dの例
マップドメッシュジェネレーターを使用してメッシュ化したボリュームの例を以下に示します。
マップドメッシュジェネレーターを使用してメッシュ化したボリューム | |
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平面フェイスを持つ六面体のマップドメッシュ: 高品質な要素が得られています。 | |
1番目のタイルのメッシュは不完全ですが、要素の変形が許容範囲に収まっているので、このメッシュは正確です。 | |
2番目のタイルが薄くなっています。ボリューム全体でメッシュが細くなっています。各要素は著しく変形し、内部フェイスに接している要素のほとんどが不正確です。正確なメッシュの六面体を生成するには、ボリュームを部分的に切断するか、マップドベースで押し出しメッシュジェネレーターを使用します(この形状にはこの方法が適しています)。 |